秦基博が映画のロケ地で歌唱 『ステップ』主題歌ミュージックビデオ公開
シンガーソングライターの秦基博が手掛けた、映画『ステップ』(4月3日公開)の主題歌「在る」のミュージックビデオが19日、公開された。山田孝之演じるシングルファザーの健一が幼い娘・美紀をベビーカーに乗せて歩く坂道や、陸橋、三差路などの映画のロケ地に秦が降り立ち、弾き語りで「在る」を歌い上げている。
映画『ステップ』は重松清の小説に基づき、妻に先立たれた主人公・健一が、男手一つで娘を育てる10年間の軌跡を描く物語。秦が書き下ろした主題歌「在る」は、妻を亡くした健一をはじめ「喪失感」に重きを置くバラードで、秦は「誰かがいなくなってしまうこと、だけどそこに存在するということ、それは映画からすごく感じたことでした」と曲作りを振り返っている。
MVは、健一と美紀の父娘を中心にした映画本編と、新たに撮影した秦のシーンと美紀の6〜8歳時代を演じた白鳥玉季のシーンで構成。映画本編に続いて、ドラマ・映画『荒川アンダー ザ ブリッジ』(2011)や映画『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』(6月19日公開)などの飯塚健監督がメガホンをとった。
飯塚監督はMVの舞台に映画のロケ地を選んだ理由を「どんな場所で秦さんに歌ってもらおうかと考えた時に、妻を亡くした健一と美紀が再出発する場所じゃないと、何も撮れないと思った」「映画で美紀の成長に合わせて俯瞰で撮っていたあの場所以外で撮ることは、思いつかなかったですね。その場所で、見る人の背中を押すようなものが撮れればいいなと思っていました」と話している。
秦が陸橋で歌唱するシーンでは、ちょうどサビの部分で陸橋の下を電車が走る様子を収めることに成功。飯塚監督は「とてもいいタイミングで電車が通るところを撮れたので、効果的な絵になっていると思います」と自信を見せた。(編集部・石井百合子)