『スーパーマリオメーカー2』人気コースが謎の理由で削除。面白半分のユーザー報告が原因?
先月末に発売されたNintendo Switch専用ソフト『スーパーマリオメーカー2』はユーザーが自作コースを公式サーバー上にアップロードして公開できます。が、非常に難しく人気の自作コースが、米任天堂によって理由の詳細な説明なしに削除されたことが報じられています。「スーパーマリオ」シリーズのスピードランナー(バグの利用込みでゲームの早解きをする人達)としても有名な"GrandoPOOBear"ことデビッド・ハント氏は、YouTubeでも何十万回も再生されていた超高難度コース「Pile of Poo:Kai-Zero G」がなぜか削除されていると嘆きの報告をツイート。同コースは削除される前夜までに1万500人がプレイし、そのうち1200人以上からいいね!を受け取っていました。


米任天堂は『スーパーマリオメーカー2』のコースに関して、バグの利用や不適切なコンテンツ(不快な言葉など)、自分ないし他人の個人情報や宣伝・広告を含むものは削除するとのポリシーを公表しています。

ハント氏は米任天堂に問い合わせ、回答されたメールも公開。その文中で同社は「不適切で有害なコンテンツ」を削除理由としていますが、どの箇所がそれに当たるかは言及なし。さらに本メールが「最終的な決定」であると宣告しており、それ以上の質問は受け付けない姿勢を打ち出しています。
コース名の「Pile of Poo」は直訳すれば「ウンチの山」という意味。それにコース内でもブロックで「Poo」という文字が書かれており、この表現が「不適切で有害」と解釈された可能性もあると思われます。

が、ハント氏は「Poo」が『MOTHER2 ギーグの逆襲』のキャラクターを意味していると主張。さらに同じ言葉を含む初代『スーパーマリオメーカー』用のコースは、一度は削除されたが再アップロード後は消されずに何年も配信されていると述べています。

つまりハント氏がコースを削除されたのは、今回が初めてではありません。約3年前にも100時間以上かけて作った『スーパーマリオメーカー』用のコースが同じ目に遭い、当時も米任天堂から具体的な理由の説明はなし。米ゲームメディアKotakuの問い合わせに対しても、米任天堂は沈黙を守っていました。

Twitter上では、米任天堂がそのコースを特に問題視したわけではないかもしれないと示唆する声もあり。他のプレイヤー達が面白半分に不適切だと運営に報告し、システム側ではそうした報告が一定数集まれば自動的に削除しているのではないかと推測しています。

理由がどうであれ、コースが消された事実は変わりません。運営に削除された自作コースは、たとえ作者が修正しても再アップロードはできないと宣言されています。同じコースをゼロから作り直せばアップロードはできますが、ハント氏はそれほどの努力を注ぐつもりはないようです。

ハント氏は米任天堂のダグ・バウザー社長にTwitterで直訴し、コース削除を取り消すよう求めています。記事執筆時点では、米任天堂はKotakuのコメント要請に応えていないとのこと。TwitterなどのSNSでも嫌がらせ目的で運営にスパム報告してアカウント凍結させる問題が指摘されていましたが、『スーパーマリオメーカー2』でも同様の出来事が起きているのかもしれません。