シュミット・ダニエル(撮影:佐野美樹/PICSPORT)

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31日、日本代表はアジアカップの最後のトレーニングを行った。練習後、シュミット・ダニエルは決勝戦を明日に控え、決意とチームの様子を語った。

「優勝したいです。今いい雰囲気でトレーニング毎日できてるし、みんながポジティブでやってて楽しそうだし、僕も楽しいです。体は重いかもしれないですけど相手も同じだし、決勝戦ではそこを上回るくらいのアドレナリンが出ると思うので大丈夫です」

「(出場したら)失点しないこと。それだけだと思います。明日もしっかりいい準備をして試合に臨めればいいのではないかと思います」

2018年9月、森保一監督から日本代表に召集されたとき、監督から「日本代表という環境は間違いなくいるだけで成長できる」と言われたそうだ。シュミットは「毎日それを考えながら一日ずつレベルアップしよう」と合宿に臨んでいたという。

昨シーズンのリーグ試合出場数は18試合。権田修一の34試合、東口順昭の29試合には遠く及ばない。それでも日本代表に呼ばれてウズベキスタン戦ではゴールを任された。プロ2年目から「26歳までに代表に入る」と宣言していて、夢は叶った。

「昔(代表入りを)言ってたよりは正直、イコール以上(の現状)かと思います。この浅いJリーグの出場歴でここまで出場させてもらえるとは思ってなかったし、そういう期待もあると思います」

もっともここまでの6試合のうち、5試合で権田がゴールを守った。決勝戦でも権田の出場が濃厚だが、シュミットはどう考えているのか。

「試合に出られなくてもこの場にいられる人というのは限られているし、決勝の舞台を経験できるのは一握りですから、それをしっかり自分の経験にできるようにしたいと思います。GK全員で出る人を支えなければいけないし、それもすごい大事なことなので、そういう役割を大事だと思っています」

自己顕示欲が強いほうではない。驕り高ぶっていると思われるのも嫌いだ。だが、それだけに落ち着きも持っている。先発するにしても途中出場するにしても、ドキドキしながら見なくても良さそうだ。

【文:森雅史/日本蹴球合同会社、撮影:佐野美樹/PICSPORT】