15日放送、MBS「せやねん!」に、阪神タイガースの矢野燿大監督が出演。個性の強い阪神ファンからのヤジが持つ“影響力”を明かした。

現役時代に阪神でプレーし、酸いも甘いも知る矢野監督は、新たに指揮官として来年のシーズンに臨む。大きな重圧がかかるなか、甲子園の熱狂的な阪神ファンのヤジは気になるところだ。矢野監督によると、塊になる声援と違い、ヤジは「めちゃくちゃ聞こえる」という。

矢野監督は現役時代に「インコース少ないやろ」などと具体的なヤジを飛ばされ、「そういえば当たってるな…」と、思わず流されたこともあると告白。ただ、「1球違うボールをはさんで(からインコースに)いく」など、ヤジに影響されたと気づかれないようにしていたそうだ。

「ヤジも参考になるんや」と驚くスタジオに、矢野監督は「参考というか、気になるんですよ。すごく耳に残るんです」と強調。だが、「冷静になったら」ヤジにも一理あると感じることを認め、「バックネット裏になったら、みんな監督みたいな方ばかり」と、阪神ファンに敬意を表した。

ちなみに、ヤジには選手のプライベートに関するものもあるが、矢野監督は「それは阪神ならでは」と、他球場ではない現象だと話している。

現役時代は数々の名将の下でプレーしてきた矢野監督。優勝した際のバッテリーコーチだった達川光男氏から、理想の監督像を問われると、矢野監督は「野村監督で考えること、教えてもらえたことは大きかった」と、野村克也氏の名前を最初に挙げた。

矢野監督は「星野さんのハートの熱さというか、ファンを大事にするとか、そういう部分も勉強させてもらった」とコメント。星野仙一氏や吉田義男氏、岡田彰布氏など、それぞれの影響がミックスされているとしたうえで「僕しかできない部分があると思う」と、自分らしさを出したいと意気込んだ。