<フロリダ州パークランドの高校で起きた銃乱射事件後、悩んだ末に学校が行き着いた答えがこれ?>

いつ我が身にふりかかるかわからない銃乱射事件から生徒と教師の身を守ろうと、米オクラホマ州は公立学校の教室に「防弾シェルター」の設置を進めている。

地元局KOCO5ニュースによれば、州南部のヒールトン市の公立学校には、巨大竜巻や発砲事件の発生に備え、生徒35人と教師2人を収容できるシェルターがすでに設置されている。小学校に7基、中学校には大型の2基がある、と同学区のテリー・ショウ教育長は本誌に言った。今後少なくとも2基のシェルターを、高校に設置する計画だという。

米東南部フロリダ州パークランドの高校で、生徒ら17人が死亡する銃乱射事件が起きたのは2月14日。以来、ヒールトンを含む全米の学校が銃の脅威を真剣に見直している。

防弾シェルターはすべての学校向きとは言えないが、「一つの選択肢として考慮すべきだ」とショウは言う。そもそも彼がシェルターに目を付けたのは、竜巻に対する備えのためだった。

これまでのところ、避難訓練以外でシェルターを使わなければならない場面はなかったし、「一度も使わずに済むならそれに越したことはない」と、ショウは言う。

銀行と協力してリースする?

だが、設置の費用はばかにならない。シェルターを販売した「シェルター・イン・プレイス」によれば、教室に設置できる2.4メートル四方のモデルの販売価格は3万ドルから。価格はサイズによって決まり、「子ども1人当たり1000ドル、あるいは1クラス当たり2万5000ドルが相場」だという。昨年、公立学校に6基のシェルターを設置した同州南部アトカ郡は40万ドルを支払ったと、地元局KFOR-TVは言う。

学区ごとに地元の銀行と連携し、シェルターを「低金利でリースできる仕組み」を作ることを同社は勧める。米連邦緊急事態管理局(FEMA)に補助金を申請することも可能だが、「審査完了まで数年かかる」と付け加えた。

(翻訳:河原里香)

ジェームズ・テネント