2018年1月19日に引退を発表した小室哲哉さんが多摩地区、府中市出身だということは、意外によく知られている話だろう。そのつながりから、2016年12月には府中市が市制施行60周年を記念して創設した「東京多摩振興 特命 武蔵国 府中大使」に任命されている。

そんな多摩地区のスターが引退を発表したことで、ツイッター上で多摩地区の住人や出身と思われるユーザーたちから、驚きの声やさびしがる声が挙がっていた。


2016年、府中大使に任命された際の小室さん(画像は府中市プレスリリースより)

ツイッター上では「さびしい」「残念」

同郷の有名人は、本人のファンかどうかは別にしても応援したくなるものだ。広島出身のJタウンネット記者も、ユニコーンのリアルタイム世代ではないが同じ広島出身のミュージシャンとして奥田民生さんを応援している。

さらに小室哲哉さんともなれば、本人が直接参加していた音楽ユニットはもちろん、作詞や作曲、プロデュースした楽曲をどこかで必ず耳にしただろう。その影響力は絶大だ。聞いたことがあるあの曲を作った人が引退してしまった、となると寂寥感を感じる人は少なくないようで、ツイッター上でも引退を惜しむ声が次々と挙がっていた。

中にはかなり具体的な地元エピソードに言及するツイートも見られた。

府中市出身の小室さんに加え、立川市出身の宇都宮隆さん、木根尚登さんらの3人で結成した音楽ユニット「TM NETWORK」は、「TAMA(多摩) NETWORK」が由来となっているという話を改めて取り上げるユーザーもいる。

真偽不明などと都市伝説扱いされ、avexによる公式サイトなどでも特に解説されていない「TAMA NETWORK」の話だが、1994年に発行されたメンバーの木根さんの自著『電気じかけの預言者たち』では事実として記載されている。

また、TM NETWORK結成30周年だった2015年4月17日に放送されたニッポン放送のラジオ番組、『TM NETWORKのオールナイトニッポン』の中で、視聴者から寄せられた「30の質問」にも「(TMは)本当に多摩だったの?」という質問が登場。小室さん自身が肯定するような回答を残していた。

気になるのは府中大使としての活動だ。小室さんが引退された以上、大使ではなくなってしまうのか。Jタウンネットが1月22日13時、府中市生活環境部経済観光課に確認したところ、「現状では何も決定していない」との回答があった。

「府中大使は任命されたご本人から申し出があった場合に解任することができますが、小室さんから特にお話は来ていません」