ゴファンがデビスカップでシーズンの最高の締め括りを狙う

写真拡大

ダビド・ゴファンは近々、自信によって疲労を乗り越えられるかどうか、知ることになるだろう。

「ATPファイナルズ」でラファエル・ナダル(スペイン)とロジャー・フェデラー(スイス)からの勝ち星に引き続き、「デビスカップ・決勝」で、ベルギーを率いて、フランスと対戦する準備を進めているゴファンの意気込みはゆるぎない。

フランスチームは、ジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)とルカ・プイユ(フランス)のほかに、ニコラ・マウ(フランス)、ジュリアン・ベネトー(フランス)、ピエール ユーグ・エルベール(フランス)を含むダブルスのスペシャリストを抱えており、10回目のタイトル獲得が期待される大本命だ。

フランスは、デビスカップの最近のタイトルとしては、2001年に優勝。その後、2002年、2010年、2014年には決勝に進出した実績もある。

ベルギーのチームがフランスと同等の深みを持ってはいないものの、スティーブ・ダルシー、ルベン・ビーママンズ、アーサー・デ グリーフがゴファンと共に今週、北フランスのリールでプレーすると見られている。リールはフランス北部の都市で、ホスト国であるフランスがインドアハードコートの試合会場として選択した。

膝への負担を抱えながら、過去1カ月で11試合のシングルスを戦ってきたゴファンは、世界ランキング7位で、デビスカップのトロフィーを掲げるというベルギーにとっての希望を背負っている。

「トップ10位以内の選手だから、シングルスの2試合を勝つと期待されている。先週のマスターズ (ATPファイナル) で2位になった後で膝には休みが必要だけれど、今はお預けだ。週末中110パーセントでプレーして問題ないよ」と、デビスカップのシングルスで19勝3敗という堂々たる記録を持つゴファンはいう。

現在26才のゴファンは「全仏オープン」での足首の怪我から回復し、好調のうちに一年を終わろうとしている。ロンドンで行われた「ATPファイナルズ」でグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)に負ける前に、ゴファンは深センと東京で連続してタイトルを手にしていた。

次は、収容人数27,500人、小旅行で国境を越えた数千人のベルギー人ファンが集まるスタッド・ピエール=モーロワでの白熱した雰囲気の中、デビスカップでの勝利となるかもしれない。

「そんな形で一年を終えられたら本当にいいね」とゴファンは語った。「すばらしい大会だし、国全体、ベルギーにとって本当に重要だ。トロフィーを持って帰国できたら最高だよ。自分達は本命じゃない。ここで失うものはないも同然さ」

実際は、プレッシャーはフランスの肩にのしかかる。ヤニック・ノア監督に率いられ、ホスト国は1991年以来初めての母国の地でのタイトルを目指しているが、最近の統計はフランスに有利なものではない。

直近の4大会では、3年前に同じ会場でスイスがフランスを破ったのを含め、ビジターのチームが優勝したのだ。

1983年にローラン・ギャロスで4大大会のタイトルを勝ち取った最後のフランス人であるノアは、選手としてはデビスカップで勝ったことがないが、自国の監督としては1991年と1996年の2回スウェーデンで勝利に導いたことがある。

「我々は歴史の一片を書こうとしている。フランスチームとしては勝ったことがある。しかしずっと前のことだ。今、このチームで自分たちの勝利を収めるために準備している」とノアは語った

フランスチームにとってのもう1つの課題は、ゴファンが自国を負って戦うと絶好調になりやすいということだ。ランキング7位のゴファンは、ベルギー代表としてプレーしたシングルスの直近16試合中15試合で勝っている。

「勝てると確信している。そうじゃなきゃコートに上がったりしない」とゴファンは言った。

ランキング15位のツォンガと18位のプイユがシングルスでフランスチームを率い、ベネトーとリシャール・ガスケが補欠になると予想されている。ATPファイナルでダブルスでプレーしたエルベールとマウは、チームとして選出された。しかし、エルベールは最近背中の痛みと格闘しており、ノアが土曜日のダブルスでマウとベネトーを組ませたいと考える可能性がある。

「最終的な決断は最後の最後になるだろう。6人の選手全員が好調だから難しいものになる。もっと簡単に選んだことがあるよ」とノアは語った。

(C)AP(テニスデイリー編集部)

※写真は「デビスカップ・決勝」に向けて備えるダビド・ゴファン
(AP Photo/Michel Spingler)