「バイプレイヤーズ」9話。もはやアイドル映画でファン悶絶
遠藤憲一、大杉漣、田口トモロヲ、寺島進、松重豊、光石研という、名バイプレイヤーたちが本人役としてシェアハウスで共同生活を送る。
……という設定のドラマ『バイプレイヤーズ〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら』(テレビ東京・金曜24:12〜)。
第8話はザ・ネタ回でした!
大杉漣が異常なまでに執着していた映画『バイプレイヤーズ』のフィルム探し。
サイコパスかと思うくらいの執念を燃やしていた理由は、10年前にこの映画の撮影が頓挫して以来、失踪中だという鬼屋敷監督を探し出し、未完成のままのラストシーンを撮ってもらいたいと思っていたからだった。
……ということで今回は鬼屋敷監督を探すために、遠藤憲一と田口トモロヲが富士山にそっくりな山・富似山の近くにある栗卒(くりそつ)村に向かう。
この栗卒村、安田顕のそっくりさんをはじめ、ダンディ坂野、村上淳、川島海荷……そして遠藤憲一そっくりなスナックのママ、田口トモロヲそっくりな村営病院の院長と、とにかく有名人のそっくりさんばかりがいるという村なのだ。
シェアハウスで共同生活をする……という『テラスハウス』っぽいシチュエーション。主要登場人物はみんな本人役で、キャラクターも本人のイメージを踏襲した設定となっていることもあり、ドキュメンタリー的なノリを期待して見はじめた人も多いであろう本作(ボクも)。
もちろん、ドラマなのでフィクションなのは最初から分かっちゃいるのだが、第9話に来てここまで思いっき思いっきりフィクション全開なネタ回が出てくるとは!
「スナックはっぴ〜えんどぅ」なる店で、遠藤憲一と、遠藤そっくりなオカマ姿のママが遭遇するシーンをはじめ、爆笑小ネタの連発で確かに面白かったのだが、あくまでコント的な面白さであって、ドラマとしてはどうかなーと。
ただ、普通のドラマだったら「変なノリのエピソードだなぁ」と思うだけだろうが、『バイプレイヤーズ』の場合、みんな本人役という設定もあり、「遠藤憲一や田口トモロヲが変なドラマに出演させられて困惑している」というドキュメンタリー目線も含めてニヤニヤ楽しんで見れてしまうのだが。
日本の芸能界にはこういうフォーマット……ストーリー自体はそうでもないけど、出演者たちの魅力でグイグイ引き込まれてしまうタイプのコンテンツが昔からあった。アイドル映画だ!
光GENJIのみんなが、すべり台やターザンロープ完備という、なかなかクレイジーな合宿所で共同生活をしていた『ふ・し・ぎ・なBABY』や、チェッカーズの正体は人間に化けたたぬきだった……という斬新すぎる設定の『CHECKERS IN TAN TAN たぬき』などなど(たとえが古くてスマン)。
実在のアイドルが本人役で出演しているにも関わらず、ストーリー自体はとんでもないフィクション。
当然、見ている人は全員そのアイドルのことを知っている前提なので、それぞれどういうキャラクターなのか……なんて説明はほとんどナシ。
知らない人からするとポカーンとするしかないこれらのアイドル映画だが、ファンたちからすれば「光GENJIがあんな素敵な(変な)合宿所で共同生活しているなんて……」と悶絶モノ。
そう考えると、この『バイプレイヤーズ』は完全にアイドル映画なのだ。
もともと知っている人が多いであろう名バイプレイヤーたちが本人役で出演している上に、第8話までを見てきた視聴者たちは各登場人物を大好きになっているハズ。
一人二役のそっくりさんが登場してビックリ……みたいなエピソードも含め、このタイミングだからこそ成立する、アイドル映画にありそうなネタ回だったといえるだろう。
本人役であるからこそ面白い『バイプレイヤーズ』の魅力と、本人役であるにも関わらずあくまでもフィクション……という中で演技をする難しさは、ドラマ終了後の「バイプレトーク」でも語られていた。
遠藤「ウチらって(いつもは)何かの役を作りあげていくじゃん、今回は何も……。役作りとか何もないじゃん」
松重「この作品はあくまで実名だから、一番困るんですよね。演じるわけじゃないから、自分発信だから。自分がどう思われているかというイメージもあるし」
遠藤「変に作っちゃってもおかしいしさ、自分だけの世界に入っちゃってもおかしいじゃん」
松重「お客さんにもこの飲み会(「バイプレトーク」)を含めてトータルで見て欲しいってころあるじゃないですか」
あ、やっぱり出演者たちも「バイプレトーク」込みで楽しんでもらいたいと思ってたんだ。……はいはい、思いっきり楽しんでますよ!
『バイプレイヤーズ』のDVD&Blu-ray BOXが6月21日に発売されることが告知開始されていますが、何といっても注目は120分超えの未公開映像。
バイプレトーク完全版&未公開トーク集って……期待せずにはいられないのだ。
(イラスtと文/北村ヂン)
……という設定のドラマ『バイプレイヤーズ〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら』(テレビ東京・金曜24:12〜)。
第8話はザ・ネタ回でした!
ニセ・富士山まで登場してしまうフィクション全開回
大杉漣が異常なまでに執着していた映画『バイプレイヤーズ』のフィルム探し。
サイコパスかと思うくらいの執念を燃やしていた理由は、10年前にこの映画の撮影が頓挫して以来、失踪中だという鬼屋敷監督を探し出し、未完成のままのラストシーンを撮ってもらいたいと思っていたからだった。
この栗卒村、安田顕のそっくりさんをはじめ、ダンディ坂野、村上淳、川島海荷……そして遠藤憲一そっくりなスナックのママ、田口トモロヲそっくりな村営病院の院長と、とにかく有名人のそっくりさんばかりがいるという村なのだ。
シェアハウスで共同生活をする……という『テラスハウス』っぽいシチュエーション。主要登場人物はみんな本人役で、キャラクターも本人のイメージを踏襲した設定となっていることもあり、ドキュメンタリー的なノリを期待して見はじめた人も多いであろう本作(ボクも)。
もちろん、ドラマなのでフィクションなのは最初から分かっちゃいるのだが、第9話に来てここまで思いっき思いっきりフィクション全開なネタ回が出てくるとは!
「スナックはっぴ〜えんどぅ」なる店で、遠藤憲一と、遠藤そっくりなオカマ姿のママが遭遇するシーンをはじめ、爆笑小ネタの連発で確かに面白かったのだが、あくまでコント的な面白さであって、ドラマとしてはどうかなーと。
ただ、普通のドラマだったら「変なノリのエピソードだなぁ」と思うだけだろうが、『バイプレイヤーズ』の場合、みんな本人役という設定もあり、「遠藤憲一や田口トモロヲが変なドラマに出演させられて困惑している」というドキュメンタリー目線も含めてニヤニヤ楽しんで見れてしまうのだが。
『バイプレイヤーズ』はおじさんたちアイドル映画なのだ
日本の芸能界にはこういうフォーマット……ストーリー自体はそうでもないけど、出演者たちの魅力でグイグイ引き込まれてしまうタイプのコンテンツが昔からあった。アイドル映画だ!
光GENJIのみんなが、すべり台やターザンロープ完備という、なかなかクレイジーな合宿所で共同生活をしていた『ふ・し・ぎ・なBABY』や、チェッカーズの正体は人間に化けたたぬきだった……という斬新すぎる設定の『CHECKERS IN TAN TAN たぬき』などなど(たとえが古くてスマン)。
実在のアイドルが本人役で出演しているにも関わらず、ストーリー自体はとんでもないフィクション。
当然、見ている人は全員そのアイドルのことを知っている前提なので、それぞれどういうキャラクターなのか……なんて説明はほとんどナシ。
知らない人からするとポカーンとするしかないこれらのアイドル映画だが、ファンたちからすれば「光GENJIがあんな素敵な(変な)合宿所で共同生活しているなんて……」と悶絶モノ。
そう考えると、この『バイプレイヤーズ』は完全にアイドル映画なのだ。
もともと知っている人が多いであろう名バイプレイヤーたちが本人役で出演している上に、第8話までを見てきた視聴者たちは各登場人物を大好きになっているハズ。
一人二役のそっくりさんが登場してビックリ……みたいなエピソードも含め、このタイミングだからこそ成立する、アイドル映画にありそうなネタ回だったといえるだろう。
バイプレトーク完全版&未公開トーク集に期待せずにはいられない
本人役であるからこそ面白い『バイプレイヤーズ』の魅力と、本人役であるにも関わらずあくまでもフィクション……という中で演技をする難しさは、ドラマ終了後の「バイプレトーク」でも語られていた。
遠藤「ウチらって(いつもは)何かの役を作りあげていくじゃん、今回は何も……。役作りとか何もないじゃん」
松重「この作品はあくまで実名だから、一番困るんですよね。演じるわけじゃないから、自分発信だから。自分がどう思われているかというイメージもあるし」
遠藤「変に作っちゃってもおかしいしさ、自分だけの世界に入っちゃってもおかしいじゃん」
松重「お客さんにもこの飲み会(「バイプレトーク」)を含めてトータルで見て欲しいってころあるじゃないですか」
あ、やっぱり出演者たちも「バイプレトーク」込みで楽しんでもらいたいと思ってたんだ。……はいはい、思いっきり楽しんでますよ!
『バイプレイヤーズ』のDVD&Blu-ray BOXが6月21日に発売されることが告知開始されていますが、何といっても注目は120分超えの未公開映像。
バイプレトーク完全版&未公開トーク集って……期待せずにはいられないのだ。
(イラスtと文/北村ヂン)