酢豚の本来の作り方は、食材を油通し(揚げる)してから、調味料と炒め合わせて作ります。でも、家庭では揚げる作業は面倒。

私は油通しせず、最初から普通に炒めて酢豚を作っていますが、ちゃんとおいしく作れています。でも、お肉に関しては、ちょっとかたくなってしまうのは否めませんでした。

そこでいつの日からか、かたまり肉ではなく、豚こま肉で作るように。なぜかというと、豚こま肉は、片栗粉と混ぜて握ると、かたまり肉になるからです。そしてかたまり肉を使うより、断然やわらかい仕上がりになるのです!

豚こま肉を使うと、たとえ火にかけすぎてもかたくならないし、しかもリーズナブル。
一石二鳥ですし、私はこちらのほうが好みです。

ぜひ1度試してみてくださいね。

■豚こまで作る、やわらか酢豚

レシピ制作:管理栄養士 長 有里子


<材料 2人分>
豚こま肉 150g
塩・こしょう 少々
片栗粉 大さじ1

たまねぎ 1/2個
赤パプリカ 1/3個
緑ピーマン 2個
ごま油 適量
<たれ>
 酢・ケチャップ 各大さじ3
 砂糖・醤油・水 各大さじ2
 片栗粉 大さじ1

<作り方>
1、たまねぎは6等分のくし切り、赤パプリカと緑ピーマンは食べやすい大きさの乱切りにする。

2、豚こま肉はポリ袋に入れ、塩・こしょう、片栗粉も入れる。袋の口から息を入れて風船状にし、ふって片栗粉を豚肉につける。

3、袋から豚肉を一口大の量取り出し、ぎゅっと握って丸める。これを約12個ほど作り、ごま油を熱したフライパンで両面焼く。

4、豚肉を端に寄せ、1の野菜を炒める(油が少なければ足す)。

5、火を止め、たれの材料を合わせたものを入れ、軽く混ぜたら火をつけてしっかりとろみをつける(だまにならないよう、火を止めてから入れる)。

せわしない12月は、疲れがたまりやすい月です。豚肉にはビタミンB1という成分が豊富に含まれており、すばやくエネルギー(元気)を作るために役立つ食材です。

このレシピは火が通りやすいよう、にんじんではなく赤パプリカを使っていますが、この赤パプリカはとくにビタミンCが豊富なので、風邪予防にうってつけ。

疲労回復作用のある酢も効いているので、栄養的には、疲れやすい12月を乗り切る組み合わせになっています。

疲れたなと思ったら、ぜひ酢豚をどうぞ!
(長 有里子)