東京・港区郷土資料館で1日から開かれた「特別展・江戸の外国公使館」。(撮影:佐藤学)

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74の外国大使館が集まる東京都港区の港区立・港郷土資料館で「特別展・江戸の外国公使館」が1日から開かれている。同特別展では、江戸時代の公使館の絵図面や当時の庶民の生活の姿を描いた外国人のスケッチなどが展示されている。この催しは、1854(安政元)年に締結された日米和親条約から数えて150年を記念した記念事業のひとつ。7月3日まで。

 同条約締結によって鎖国が解かれ、この地域では1859(安政6)年ごろから寺院などに公使館が置かれ、多くの欧米人が滞在するようになった。欧米人とその文化の流入によって起きた当時の出来事を、写真、図面、日記などで紹介している。また、高杉晋作や伊藤俊輔(博文)などの写真も展示。

 休日を利用して訪れたという同区三田に住むOLの三神久満子さんは「毎日なにげなく目にしていたお寺や坂がもっと身近に感じられる」と地図や写真に見入っていた。同館はこの資料展を通して、港区の歴史を知ってもらい、また、現代のよりよい国際交流の姿を考えるきっかけにして欲しいとしている。今回は外国人の来館者のために、展示物に英語のキャプションがついている。

開館時間:午前9時─午後5時 (期間中の火曜は午後7時45分まで開館)
休館日:毎週月曜日、6月16日(木)
観覧料:無料
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