マーリンズ・イチロー【写真:田口有史】

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10年以上前のイチロー宅訪問秘話、夕食中の告白に仰天

 ヤンキースアレックス・ロドリゲス内野手が、15日に日米通算4257安打に達したマーリンズイチロー外野手との秘話を、球団公式サイトで明かしている。

 ロドリゲスは1994年にマリナーズでデビューしたが、2001年にイチローと入れ替わるようにレンジャーズへ移籍した。チームメイトではなかった2人だが、2002年前後のある日、イチローはロドリゲスをシアトルの自宅へ招待。一緒にディナーを楽しむ席で、50歳まで現役を続ける計画を明かしたという。

 これを聞いたロドリゲスは「危うく椅子から転げ落ちそうになった」と当時を振り返り、「彼はとてつもない情熱と集中力を持っている。素晴らしい」と、42歳ベテランを称賛したそうだ。日本球界に敬意を払いながらも、ロドリゲスはピート・ローズ氏が安打王という見解を示している。それでもイチローへの敬意は変わらず「今まで出会った選手の中で誰よりも優雅で、誰よりも独創性がある」と話している。

パワー秘めるイチロー「その気になれば一振りで試合を変えられる」

 さらに打撃練習中にイチローが「20本は右中間席へたたき込む」とパワーを持つ一面を披露し、「ウェイド・ボッグスのようだ」と通算3010安打を誇る殿堂選手になぞらえたという。また、記事によると「試合になるとレフトへ流し打ちする。でも、その気になれば、終盤に一振りで試合を変えられる」と安打製造機の知られざる顔を明かしている。

 俊足を生かした内野安打や守備の間隙を狙ったバットコントロールなど、パワーよりも打撃技術に注目が集まるイチローだが、内に秘めたるパワーを知るロドリゲスは、そのユニークなスタイルに他打者との比較は難しいとしているそうだ。

「彼は1人で別の島にいるような存在だ」

 現在、メジャー通算694本塁打で700本の金字塔に残り6本と迫るロドリゲスは、自分とまったくスタイルの違うイチローとボッグスについて「とても興味深い存在」と語っている。「2人ともその気になれば25本塁は打てるのに、250安打や220安打を打つ方を選んだ。単打を重ねる打者として、彼はその頂点に立っているよ」と驚嘆し、メジャー球界に偉大なる功績を刻む仲間を称えたと伝えている。