土屋礼央の「ざっくり聞くと」(第14回) 〜「スーパー戦隊」子供向けだが子供だましじゃない魅力〜
◇大人になっても口ずさめる主題歌ってすごい!
土屋:大人になってからハマった、戦隊ものの魅力って?
宮島: キッカケは音楽です。
子供の頃見てた戦隊の主題歌って、大人になっても歌詞を見ないで歌える人が多いんです。
これって、すごいことじゃないですか!? というところからです。
土屋: 確かに、僕も家で口ずさんだりする…。
出口:年代は違えど、ほとんどの人の記憶に残っていますからね。
土屋:主題歌って、だいたい熱い感じだよね? 時代によって変化はあるの?
出口: 70年代から80年代初頭までは、ファンクというか、先述の渡辺先生のサウンドの印象がありますが、80年代後半からは、ロック寄りの楽曲が多く登場します。
土屋:主題歌あるあるって?
出口: 戦隊の名前を叫ぶ!
宮島: キーが高い!
出口: (笑)確かに! それから、テンションが高い!
宮島: わかりやすくて、子供も覚えやすい!
土屋: 僕の印象だとメッセージ性より、説明・解説なイメージ。
出口: それはあります。最終回に聞くと、その作品の本質というか、大筋を歌っている場合もあります。
ある意味ネタバレ的な。
宮島: 実は歌詞の中にいろんな伏線があったりするんです。
あとから「あ!この歌詞はこの部分を歌ってたのか!」みたいな。
土屋:へー! 伏線って、例えば?
出口: 例えば、「獣電戦隊キョウリュウジャー」。
歌詞の中で、「地球儀を回すよりも心の中を探せ」というのがあって。
最終回を見た後だと、この歌詞の意味合いが違って聞こえます。
敵陣営が喜怒哀楽をモチーフにしていて、喜と楽は最終的に、人間側の立ち位置にくるんです。
心の中、というのは、ヒーローの心という意味の他にも、敵の心、という意味もあったかなかったか。
宮島:染みるわぁ〜。腹立たしいぜ!
土屋:なるほどねぇー! って事は今やってる「手裏剣戦隊ニンニンジャー」の主題歌の歌詞を読むと、今後のストーリーの深読みが出来るかも?
出口: どうでしょうねぇ、「ニンニンジャー」は…(笑)。深読みというアレではないかも…。
宮島: 作詞の及川眠子さんがこの間テレビで、「旦那に向けて怒りを込めて書いた歌詞だ」と言ってました。
切ない(笑)。