28日、都内の党本部で開かれた緊急両院議員総会で「堀江メール」の経緯を説明、それに関連する処分内容を発表する民主党の鳩山幹事長。(撮影:吉川忠行)

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民主党は28日、同日国会内で行われた永田寿康議員の謝罪会見を受けて、東京都千代田区の党本部で緊急の両院議員総会を開いた。前原誠司代表や鳩山由紀夫幹事長ら執行部は、国民の信頼を損なわせたことに対して謝罪し、いわゆる「堀江メール」問題の経過や、衆院予算委員会で同メールを指摘して質問をした永田議員、野田佳彦国対委員長ら執行部の処分について報告した。

 総会では、鳩山代表が冒頭「、みなさまと国民のみなさまにおわび申し上げる」と謝罪。メール問題について「少なくとも堀江貴文容疑者が発信したメー ルでないと判断せざるを得ない状況」と説明。その理由として◆メールソフトが堀江容疑者のものとバージョンが違う◆名前の前の@マークなどメールの形式が不自然─などを挙げた。

 そして、自民党の武部勤幹事長と二男に「深くおわびする」と述べ、「メールが本物か、吟味しなかった。党としての対応が十分な裏付けを欠いたものであった」と説明した。

 永田氏も議員の前に立ち「本来ならみなさんの前に出てくることのできないほどの大失敗をした」とお詫びの言葉を述べて、深々と頭を下げた。

 また、前原代表は「多大なご迷惑をおかけしたことを国民や支持者におわびしたい」と謝罪。国政調査権の発動を取り下げる意向を示した。同代表は、自らの責任について「職を辞することが民主党のためになるか考え抜き、責任を総括する中で、新たな出発をすることを選択した」と説明した。

質疑では、西岡武夫参院議員が「前原代表が(永田氏の質問の)その日のうちに先頭に立って発言したことが問題を大きくした。永田氏個人の問題でなく党の問題だ」と指摘するなど、「確証がある」などとした執行部の対応に批判が集まり、「もっと慎重に発言を」「代表としての自覚を持って」などの苦言が出た。また、「党の説明責任が果たされていない」(松原仁衆院議員)、「もっとベテランら多くの意見を聞いてほしい」(小川敏夫参院議員)など、党運営に対する不満も相次いだ。

 一方、「萎縮することなく野党の勤めを果たして行こう」(原口一博衆院議員)と党の結束を求める意見もあった。

 総会は、永田議員と執行部の処分への承認をもって閉会となった。【了】

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