「グローバルフライヤー」の飛行ルート。(提供:グローバルフライヤー)

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無給油・無着陸で単独世界一周最長飛行記録の樹立を目指すバージン・アトランティック航空の「グローバルフライヤー」は10日午前10時現在、高度1万3760メートル、巡航速度およそ630キロメートルで静岡県藤枝市上空を通過、千葉県南部をかすめて太平洋に向かうコース上を順調に飛行している。

 グローバルフライヤーは、同航空のリチャード・ブランソン会長(英)とともに熱気球による世界一周飛行に挑戦したことでも知られるスティーブ・フォセット氏(米)が操縦、米東部標準時間8日午前7時22分(日本時間同日午後9時22分)にフロリダ州のNASA(米航空宇宙局)ケネディ宇宙センターを離陸した。

 同機は離陸後空調システムが故障、操縦席の温度が一時50℃まで上がるなど、高温状態が続いた。このため、フォセット氏は10リットルほど水分補給をせざるをえなかったが、現在の温度は15℃まで下がっているとの報告が入っている。

 飛行ルートは、ケネディ宇宙センターを離陸後、北大西洋を横断、北アフリカ上空を通過、中東、インド、中国大陸上空を経て、太平洋を横断する予定。日本上空も飛行ルートになっている。その後、メキシコ上空を通過、米国を横断、再び大西洋を横切り、アイルランドのシャノン上空を通過して、最終目的地の英国ケント国際空港までの約4万3311キロ。計画では80時間以内に世界一周を目指す。

 同機の飛行状況はグローバルフライヤーのホームページで知ることができる。【了】

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