新iPad は本当に必要なの?誰でもできる現在のiPadのリフレッシュと再活用のすすめ

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間もなく新iPad Airが登場するのでは?という話題もあるiPad。実は、初代iPadが登場してからまだ4年弱しか経っていない。確かに新機種は、高性能で、薄く、軽くなっていて魅力的だが、いざ買い替えるには結構なお金も必要となるのが悩みの種だ。

現在のiPadユーザーの中には「まだ今ある機種を使い続けたい」と考えている人も多いのではないだろうか。

新機種に比べれば、いろいろ見劣りもする手元のiPadだが、まだ新機種に買い替えるほど「使い切れてない」と感じているなら、今のiPadをリフレッシュして再活用してみてはいかがだろうか?

●手持ちのiPadを生き返らせよう
現在利用しているiPadも、購入時は最新の機種だった。購入後、様々な最新のサービスやアプリが提供され使ってきた。そしてサービスもアプリも現在までに進歩してiPadにかかる負担も増えてきた。そして今のiPadが「以前のように快適でなくなった」と感じるようになる。それが新機種を欲しくなる大きな理由でもある。

逆に言えば、今使っているiPadに適したサービスやアプリの選択、使い方をすれば、現在使っているiPadは今でも十分に役立つのだ。

快適さを取り戻すためには現在のiPadの初期化を行ってリフレッシュするのが一番の早道だ。初期化をすることで、少し調子が悪くなっていたiPadもベストコンディションに戻せるケースも多い。

・初期化でのコツと注意ポイント
「設定」から「一般」>「リセット」>「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップして初期化をしよう。「iPadを消去」画面で「消去」をタップすれば、全てのデータが末梢されて再起動が始まる。
ちなみに普段の利用で設定だけをリセットしたい場合は、「一般」を選択し、「リセット」>「すべての設定をリセット」だけを選べば良い。

★大事なデータは初期化前にバックアップをしておく
アプリケーションや個人データは「iCloud」で先にバックアップしとくのが良い。
まずは「設定」から「iCloud」>「Apple ID」と「パスワード」を入力し、「サインイン」を選択しよう。iPad 内データをiCloudのデータと結合したい場合は「結合」を選択。個別に設定する場合は「結合しない」を選択しよう。次に「ストレージとバックアップ」>「今すぐバックアップ」を選択すればバックアップが保存される。


「設定」の「一般」でiPadをリセットしよう


・通信を設定する Wi-Fi設定
初期化後は、キャリアのSIM搭載機種のWi-FiモデルのiPadでは、Wi-Fiの設定が必要になる。まずは、接続可能なWi-Fiを設定しよう。

「設定」から「Wi-Fi」を選択する。Wi-Fiが「オフ」になっているときは、「オフ」>「オン」にする。次に接続したい無線LANルーターの「ネットワーク名(SSID)」を選択し、パスワード(暗号化キー)を入力して「接続」をタップする。パスワードはアルファベットの大文字と小文字を間違えないように注意しよう。

・Apple IDの確認、パスワードなどの変更
次は、自分のApple IDでサインインしよう。
今まで利用していたApple IDでサインインすれば問題はない。ただ、リフレッシュを期に、新しいApple IDで利用したい場合は、初期設定から「無料のApple IDを作成」で取得することもできる。新規取得の場合、以前利用していたアドレス帳データや購入したアプリの継続利用はできなくなるので、注意しよう。

・最新のiOSにアップデートしておこう
iPadの初期化、Apple IDサインインが終わったら、最新のiOSにしておこう。
「設定」から「一般」>「情報」で、最新のアップデータがあれば表示される。現在が最新iOSであれば「お使いのソフトウェアは最新です」と表示される。
アップデートがあれば、アップデータをタップするとダウンロードが開始されるので、「インストール」をタップすれば更新できる。

●以前のデータをリフレッシュ後にも使おう
リフレッシュして気になるのが、以前のアドレス帳データや有料で購入したアプリの再利用だ。基本、以前のApple IDを利用する場合は、iCloudに保存されているデータから復元されるので以前の個人情報や購入アプリも引き続き利用することができる。

逆に、以前の状態とは違う使い方をしたい場合は、新規のApple IDを利用すればよい。
アドレス帳やアプリ利用などあらたに用意する必要はあるが、後述する用途別にリフレッシュするには、検討してもよい方法だ。


Apple IDは既存のものを使えば複数台で共有可能


●リフレッシュのメリットは、用途に適したiPadの新しい使い方
iPadをリフレッシュする一番の目的は、用途に合わせることで、現在のiPadを十分に活用できるようにすることだ。


通販用やホームパソコンとして使ってみるのはどうだろう


・自宅パソコンのかわりに家族のホームパソコンとして使う
大画面のiPadであればリビングに置いて、インターネット利用などパソコンかわりに家族で使えるタブレットとして使うことができる。
例えば、ホワイトボードアプリでの伝言メモ、スマホで撮った写真を保存するなどに利用すれば、十分に家庭用パソコンの代わりにもなる。また、外出先のiPhoneや田舎の両親・祖父母と自宅のiPadでFaceTimeのビデオ通話を利用(ただし、iOS7以降)までできる。

・ネット通販用タブレットして活用する
今やネット通販を利用する人は多い。しかし、心配なのは、パスワードの流出などのリスクだ。普段利用しているiPhoneなどのIDやパスワードを使い回すのは、危険だ。

そこで、自宅のiPadに、新規Apple IDをいれて通販用に活用すれば安心して使えるだろう。iPadであれば、Safariブラウザでも、専用アプリでも、画面が大きく、表示も見やすいので通販サイトの利用も快適にできる。iPadはパソコンよりも起動も早く、タッチ操作で手軽に扱えるので、日常品や食品などのネット購入も利用しやすくなるだろう。

現在、ネット通販といえばアマゾンが主流で、多くの人がブラウザやアプリから利用している。Amazonアプリは便利だが、利用する際は1点だけ注意して欲しい。Amazonアプリには、1-Clickで購入できる「1-Click設定」が用意されている。とても便利な機能なのだが、子どもなどが誤って注文できてしまうので、家庭のタブレットで利用する場合は、1-Click設定はOFFにしていたほうがよいだろう。

・機能制限をかけて子どもの知育タブレットにする
iOSのメリットは、子どもの教育用のアプリが多く、子どもも喜んで使いたがるところだ。そこで、子供の知育用タブレットとして活用する方法もある。
iPadならインターネットやアプリの利用、使用時間など、機能制限 (ペアレンタルコントロール)をかけておけるのも便利な点だ。機能制限では、特定の機能やコンテンツへのアクセスを禁止などができる。
設定方法は「設定」から「一般」>「機能制限」の順にタップし、「機能制限を設定」でパスコード設定をすれば利用できる。
特定のアプリケーションや機能の制限、コンテンツへのアクセス、プライバシーやアカウント設定の禁止なども設定できる。
例えば新しくアプリをダウンロードしてインストールすることや、TwitterなどのSNSの使用の禁止、カメラの使用なども制限することが可能だ。

・大画面を活かして、家庭内書店にする
iPadの大画面が活かせるのが、電子コミックや雑誌、書籍だ。iPadであれば、Amazon Kindleストア、電子ブック楽天Koboをはじめ、eBookJapanや紀伊國屋書店 BookWeb Plus、BookLive!など、すきな電子書籍サービスが利用できる。
最近では、コミック、書籍のほかに、雑誌まで購入できるので、リビングを電子書店化すれば、マンガや雑誌でリビングが散らかるなんてことも無くなるだろう。


アップルの新機種は、確かに魅力的だ。
しかし、今使っているiPadが、それほど使えないとは思えない。

今あるiPadをもう一度見直して再活用すれば、なにも新iPadに急いで飛びつかなくても、iPadのある生活は、もっと楽しくなるだろう。


甲斐寿憲