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■ネットにはびこる“違法Windows”販売サイト

「最新のWindows 8、通常25,000円のところを5,000円で!」
「認証キーをメールで送るだけなので郵送不要、送料無料」
「ライセンス認証を保証します!」
「正規品です」

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―― 4月9日にWindows XPのサポート期限が切れるのを控え、インターネット上では違法なWindowsを“激安販売”しようとするショップが後を絶たない。違法にプレスしたDVDパッケージを直接販売する露店などはめっきり見かけなくなったが、今度はオンラインですべて済ませてしまう“ダウンロード販売”のショップが目立つようになってきた。

Windows XPは2001年にリリースされた基本ソフト(OS)なので、通常であればXP当時のパソコンはWindows 8やWindows 7を動かすには性能が足りない。“サポート期限切れに合わせてパソコン本体ごと買い換えよう”という人が多いはずだ。

しかし後継OSのWindows Vistaがリリースされてからも、ショップブランドのパソコンなどは、Vista世代の比較的高性能なパソコンにWindows XPをインストールして販売されていた場合がある。こうした余力のあるパソコンを持っている人には、最新版Windowsが半値以下で買えてしまうのは本体を買い換えるよりずっと安上がりになる。OSを新規購入しなければならない自作パソコンのユーザーも同様だ。

多数派ではないものの確実に存在する“激安OSへの需要”――違法ソフトを販売するショップはそこを狙ってくる。実際、日本マイクロソフト株式会社によると、そうした違法Windowsの購入者からの問い合わせが確実に増えているという。

「当社へのお客様からの『インストールできない』『正常に動作しない』といった類のお問い合わせは、昨年8月の時点で月300件ほどだったものが、12月の時点では月1000件ほどに急増しております。」(マイクロソフト社長室)

わずか4ヶ月で3倍以上も伸びた問い合わせ件数。“駆け込み需要シーズン”の現在はもっと増えているはずだ。もちろん正常動作しないからといって、違法販売されているWindowsはマイクロソフトの公式サポートを受けられない。

「『高級ブランドのバッグの偽物をオンラインショップで購入された場合』でお考えいただくとわかりやすいのですが、当然ながら、当社では非正規品に対しては(当社の製品ではないので)サポートを提供できず、『お買い求めいただいたお店にお問い合わせください』としかお伝えできない状況です。

当社としては、できるかぎりお客様がそのような被害にあわないように注意喚起と、業者への対策を続けておりますが、まだまだ根絶には至っていないのが現状です。引き続きオンライン広告などを通じ、ユーザーの皆様への注意喚起を図る予定です。」(同)

また、単独の販売サイトだけでなく、大手オンラインモール内にも違法Windowsを堂々とダウンロード販売しているショップがあったりする。こんな場合、マイクロソフトから対策を求めても、どうするかはモール運営側の判断次第になるという。悪質なショップの締め出しは現実問題として、かなり難しいようだ。

■どこに注意すればいい? 違法販売からの自衛策

違法なショップを根絶できないなら、大切になってくるのがユーザー側の自衛。もし自分でWindowsを新規購入する必要が出てきた場合、どこに注意すればいいのか?

マイクロソフト側では啓発用の特設ページをいくつか設けている。

Windowsの違法ダウンロード販売対策としては、下記【2】の「非正規のWindowsにご注意ください」がとても有用。“マイクロソフトおよび正規の販売代理店以外のサイトからダウンロード提供されている”ショップの一覧が載っているので、ここに名前の出ていないダウンロード販売サイトは違法だと判断できる。


【1】『買ってはいけない』オンラインショップ 10 の特徴〜非正規のソフトウェアにご注意ください。 [ http://j.mp/1ibb9r0 ]

【2】非正規のWindowsにご注意ください [ http://j.mp/1foNC0C ]

【3】非正規のOfficeにご注意ください [ http://j.mp/1ibb8Ua ]

■Windowsを安く購入できる裏ワザ

どうしてもWindowsの正規品を単体で、しかも安価に購入したい人には、ちょっと裏ワザになるが“DSP版”を買う方法 [ http://j.mp/1ibc5fg ] がある。

DSP版は2014年3月時点でWindows 8.1、Windows 7が販売されている。販売形態はちょっと特殊で、たとえば“DVDドライブ+Windows 8.1(DSP版)”のようにパーツとセットで購入することになる。

このDVDドライブを組み込んだパソコンにしかWindowsをインストールできない、またアップグレードはできないため必ず新規インストールになってしまう制約はあるが、注目したいのはその安さ。マイクロソフト直販のWindows 8.1(Pro ダウンロード版)が約27,000円なのに対し、DSP版はショップにより異なるが14,000円前後。コストパフォーマンスは抜群だ。

4月のWindows XPサポート終了対策として、まず原則は、古くなったパソコン本体ごとの買い換え。これはマイクロソフトが推奨しているだけあり、一番多くの人にお勧めできる選択肢だ。

もしWindows単品を買いたいならパッケージ製品を取り寄せるか、ダウンロード購入する場合はマイクロソフトのサイトで違法ショップの見分け方を学ぶこと。パソコンの性能が充分であり、それなりに知識があるならDSP版で安く済ませることも可能――これらの中から自分に最適なものを選び、安心・快適なパソコンライフを送っていきたい。

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