大韓仏教曹渓宗の僧侶1012人は28日、「国家権力機関が大統領選挙に介入したのは憲政秩序の破壊」として、朴槿恵政権に謝罪を求める宣言を発表した。カトリック正義具現司祭団とプロテスタントの団体に続き仏教界と、韓国国内の3大宗教界が朴政権を批判している。複数の韓国メディアが報じた。

 朴大統領が当選した2012年12月の大統領選挙で、朴大統領の対立候補であるムン・ジェイン候補を貶める情報を、韓国の情報機関である国家情報院がSNS経由で多数発信していたとの疑惑を持たれている。

 また、この不正選挙疑惑を捜査していた中心人物が突然更迭されたこともあり、韓国国内では朴政権への批判の声が高まっている。

 韓国メディアは、国家情報院の大統領選挙介入について、仏教界までもが批判し、宗教界の反発は、朴大統領の謝罪を超えて辞任を要求するなど、政権批判に拡大していると伝えた。

 曹渓宗の僧侶たちはソウル堅志洞曹渓寺で記者会見を開き、「大統領選挙で国家権力機関が組織的に動員され、民意をわい曲し、国家情報院の捜査に政権が介入するのを見て、民主主義の時計が逆に行く極限の絶望を経験している」と述べたという。(編集担当:李信恵・山口幸治)