重量挙げ女子の韓国代表、チャン・ミランが10日、引退記者会見の席で、国際オリンピック委員会(IOC)の選手委員に立候補する意思を明らかにした。IOC選手委員をめぐっては、フィギュアスケートのキム・ヨナも挑戦する意思を示しており、重量挙げ女王とフィギュア女王の対決に注目が高まっている。複数の韓国メディアが報じた。

 IOC委員の定員は115人で、選手委員はこのうち15人。選挙を通じて選手委員に選ばれると、IOC委員と同様に五輪開催地の決定投票に参加することができる。現在韓国のIOC委員は、サムスン電子のイ・ゴンヒ会長(1996年選出)と、アテネ五輪でテコンドー男子金メダリストのムン・デスン氏(08年選出)の2人。ムン氏は16年に任期が終了する。

 選手委員には、現役選手か直前の五輪に出場した選手が立候補できる。チャンはロンドン五輪で4位を記録しているため、16年(リオデジャネイロ五輪)の選挙に立候補する資格を持つ。一方キム・ヨナは、ソチ五輪後に引退した場合、18年(平昌五輪)の選挙で立候補することができる。冬季種目の選手は、冬季五輪の選挙期間中に立候補する。

 そのため、ムン氏の任期終了とともに立候補できるチャンの方が時期的に有利とされる。チャンのほかにも、五輪で通算3つの金メダルを獲得している射撃のジン・ジョンオも選手委員に感心を示しており、キムのライバルは多い。

 韓国メディアは、チャンが選ばれた場合、キムは「ソチ五輪で“有終の美”を飾り、18年の平昌五輪で選手委員に立候補する」という計画を諦めなければならないだろうと伝えた。(編集担当:新川悠)