バルセロナDFエリック・アビダルの今後の選手生命に関して、その状況を最も詳しく知る者による重要な発言が行われた。

 先月10日に肝臓移植手術を受け、現在は自宅療養を続けているアビダルに対しては、日常生活を送れるようになるまでの回復は確実視されているものの、ピッチでその勇姿を再び見るのは難しいという専門家の意見も多い。

 だが、アビダルの手術を執刀したガルシア・バルデカサス医師は30日、バルセロナの地元カタルーニャ州のテレビ局『TV3』とのインタビューで、予定通り回復すれば復帰は可能との見解を示した。

「肝臓は3カ月程度の時間を経て完全に再生することが可能な臓器だ。患者は、早ければ術後3カ月から6カ月、遅くとも術後1年以内には、通常の生活が送れるようになる。そして、これはアビダル本人の意思次第となるが、私は復帰の可能性を否定しない。結論を出すにはまだ時間がかかる。しかし、満足行く形で回復が見られれば、彼のプレーを妨げるものなど何もない」

 ガルシア・バルデカサス医師はまた、昨年3月に肝臓の腫瘍摘出手術を受けたアビダルに対して、その後1年間に渡る定期検査を行った結果、再び患部に問題が発生するリスクを完全に避けるためには、肝臓移植しか方法がないとの結論に至ったことを説明した。

 その一方で、同医師はアビダルの並外れた精神力を称賛した。

「アビダルは、常に活力に溢れており、驚くほど前向きな性格を有している。彼は泣き言など一度たりとも言わなかった」