1日(火)、札幌ドームで行われたプロ野球公式戦=ソフトバンク×日本ハムの一戦は、松田宣浩のタイムリーツーベースで2点を先制したソフトバンクが、7回に逆転を許すも、9回に日ハムの守護神・武田久を打ち崩し、5-3で勝利を挙げた。

注目は、今季3試合目の登板となった日ハム・多田野数人だ。変則的なフォームから打者をかく乱する投球術が特徴の元メジャー戦士は、6回に松田を打席に迎えるや、その2球目に山なりの超スローボールを投じた。

一部では40キロ台とも言われる超スローボールを投げたかと思えば、次の投球では変化球でアッサリとストライクを奪う。完全にタイミングを外された松田は、結局中途半端なバッティングでフライを打ち上げ、解説者も「一回(超スローボールで)目線を上げられている松田選手はスイングさせて貰えませんでしたね」と語る。

この「ただのボール」と呼ばれる超スローボールが飛び出すと、ネット掲示板上でも「汚い球だなぁ・・・」「出た!」「球速表示は出ません(驚き)」「たまげたなあ」など、表現こそ違えど“待ってました”とばかりにユーザのコメントが寄せられた。

かつては六大学野球屈指の投手という評価で、ドラフトの目玉になるはずだった多田野。だが、当時卑猥なビデオに出演したことが発覚し、球団が指名を取り下げる格好で日本のプロ野球界入りは叶わず。米国へ移ることを余儀なくされるほどのスキャンダルを起こしたことから、今もネット掲示板では彼に対する風当たりは厳しい。それでも類稀なる投球術は必見の一言。防御率も1点台と安定し、好調日ハムを支えており、斎藤佑樹とはタイプの異なる“魅せる実力派投手”としてファンの期待も高い。