韓流のゴリ押しがヒドすぎるとして、ネット上を中心に盛り上がるフジテレビバッシング。騒ぎは沈静化するどころか、日に日に盛り上がる一方だ。

 事の発端は7月23日、俳優の高岡蒼甫がツイッターでつぶやいた一連の発言だった。

「正直、お世話になった事も多々あるけど、8は今マジで見ない。韓国のTV局かと思う事もしばしば」
「ここはどこの国だよって感じ。(中略)洗脳気持ち悪い!」

 これらのつぶやきは直後から2ちゃんねるで話題になり、さらに高岡が所属事務所を解雇されたことをツイッターで報告すると大騒動に発展。その後、芸人のふかわりょうもラジオ番組でフジテレビの“韓流推し”を批判したり、ネット上で同局のメインスポンサーのひとつである花王の商品の不買が呼びかけられるなど、本格的なバッシングにつながっていった。

 確かに、同局は民放キー局のなかでも特に韓流色が濃く、現在開催中の夏イベント「お台場合衆国2011」でも韓国料理を積極的に売り出している。

 こうした局の姿勢や今回の騒動について、フジテレビ局員たちはどう思っているのか。バラエティ番組に携わる若手局員A氏はこう語る。

「正直、ここまで批判されるとは思いませんでした。韓流はブームのひとつであって、数年前にクイズ番組やお笑い番組が多く放送されていたのと一緒。人気があって視聴率も期待できる、ただそれだけの理由なのに」

 番組の出演者を決めるキャスティング会議では、必ずといっていいほど韓流スターやK-POPアイドルの名前が挙がるという。音楽番組を担当する局員B氏はこう語る。

「オリコンチャートを見れば一目瞭然ですが、KARAや少女時代などの曲がヒットしているでしょ? 番組で旬なタレントを起用したり、特集したりするのは当然の流れですよ」

 K-POPに関していうと、同局の子会社であるフジパシフィック音楽出版が著作権を持つアーティストをゴリ押ししているとの批判もあるが……。

「テレビ不況真っただ中の現在、スポンサーに頼らない放送外収入をいかにして確保するかが大事。上場企業のビジネスとして、何か問題があるのでしょうか」(B氏)

 では、平日の昼から夕方に放送されている2本の韓流ドラマについてはどうなのか。高岡が最初にツイッターでつぶやいた時間を見るかぎり、「韓国のTV局かと思う」とヤリ玉に挙げたのは、この昼のドラマに対してだろう。別の若手局員C氏が話す。

「平日の14時から16時という時間帯は、ウチにとってかねてからの懸案事項。日本テレビの『情報ライブミヤネ屋』やテレビ朝日の『相棒』(再放送)に押され、ずっと視聴率が低迷していましたから。ここでコケると、夕方の『スーパーニュース』などにも悪影響を及ぼす。そこで苦肉の策としてスタートしたのが韓流ドラマというワケ。あの時間帯の主な視聴者層は年配の主婦で、韓流好きが多い。おかげで視聴率も平均5%前後と安定しています」

 韓流ドラマは日本のテレビドラマとは違い、放送期間が長いこともメリットだという。

「現在放送中の『製パン王 キム・タック』は全30話。ドラマの場合、視聴者を一度囲い込めば、なかなか離れていかないので長く放送できるほうがいいんです。実際、韓流ドラマは熱狂的なファンが多く、東日本大震災のときに特番と差し替えたら、『なんで放送しないんだ』ってクレームがあったほど(苦笑)」(C氏)

まさに韓流マンセーといった様相だが、違和感を覚えている局員も少数派ながらいるようだ。

「確かに、局内には『韓流タレントが番組出演すれば、その分、日本人のタレントの出番が減る。ひいては日本の芸能界が衰退し、テレビ離れが加速するのでは?』という意見もあります。でも、人気があるものに巻かれるのがテレビ局員(笑)。結局、目先のことに飛びついてしまう」(A氏)

 その結果、今回はバッシングされてしまったわけだが、果たして今後も韓流偏重の番組作りを続けていくのか。

「代わりのコンテンツが見つかるまでは、おそらく現状のままだと思います」(B氏)

 フジテレビバッシングはまだまだ続く?


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