左サイドで活発さと運動量を見せ、全員を満足させているインテルDF長友。日本にはあらゆるレベルでたくさんのスターがいる。「メイド・イン・ジャパン」はマーケットの流行だ。イタリアはかなりこの流行から遅れている。2006年、カターニアは当時18歳の森本を獲得した。4シーズンで20ゴールと、良いビジネスだったと言えるが、ボルシア・ドルトムントほどではないだろう。

ドルトムントは昨夏、セレッソ大阪から35万ユーロ(約4000万円)で香川を獲得した。それから半年、トップ下で魔法を見せた彼は、少なくとも1000万ユーロ(約11億5000万円)の価値がある。マンチェスター・ユナイテッドがオファーを用意しているが、イタリアのビッグクラブたちも彼を狙っている。ケガで戦列を離脱していることで、争奪戦になるかもしれない。彼よりは獲得が難しいのが、よく知られている本田圭佑だ。ミランが気に入っていた同選手だが、13年までの契約を結ぶCSKAモスクワは1500万ユーロ(約17億3000万円)の値段をつけている。

ドルトムントの戦略は正しい。若い選手を獲得し、将来を見据えてブレイクさせるのだ。この流れにいるのがマジョルカだろう。「日本のダビド・ビジャ」と紹介された家長は、ブレイクした場合に1600万ユーロ(約18億4000万円)の違約金が設定されている。また、アーセナルも宮市を獲得。フェイエノールトへレンタル移籍させており、宮市はすでにゴールを決めて「リョウジーニョ」と呼ばれている。

外国人枠の制限はあるが、日本人選手でヒットを狙うことは可能だ。Jリーグが開幕したばかりの日本には、それだけの選手たちがいるからである。例えば、4-3-3のサイドの攻撃的選手である平井は、長くヨーロッパに比べて弱点とされてきたフィジカルを使うこともでき、ヴォルフスブルクが彼に惚れこんでいる。同じガンバ大阪には宇佐美もいる。ファン・ハール監督が1月にバイエルン・ミュンヘンへの加入を望んだ攻撃的MFだ。

日本の選手たちはクリエイティブで、スピードがあり、ボール扱いがうまい。鹿島の大迫、横浜の小野、広島の大崎には注目すべきだ。エスクデロとハーフナーのことも、ヨーロッパはチェックしている。甲府に所属し、高さのある後者は、昨年J2で得点王となった。ドルトムントが獲得する前の香川のようだ。

「メイド・イン・ジャパン」の中には、すでに経験のある確実な選手たちもいる。2年前にバーリへオファーされた内田は、シャルケで信頼できるサイドバックとして、少なくとも400〜500万ユーロ(約4億6000万〜5億8000万円)の価値があるだろう。長くセリエAのクラブ(シエナ、ローマ、ボローニャ)がチェックしていたのが、代表のキャプテンも務める長谷部だ。だが、ヴォルフスブルクは最近、彼との契約を延長したばかりである。

守備に目を向けると、ケルンには槙野がいる。高さはそれほどでもないが、ポジションセンスとゴールセンスがある選手だ。300万ユーロ(約3億5000万円)ほどだが、ブンデスリーガから彼を連れてくるのは大変だろう。サプライズとしては、ジローナが保有権を持つ指宿か。2年前にレアル・マドリーBにも近づき、現在はスペイン3部で活躍している。もしくは、コリンチャンスの練習生になるために名古屋を離れた瀬戸だ。現在はルーマニアでプレーしており、アストラを2シーズンで3部から1部への昇格に導いた。ディフェンスラインの前のプレーメーカーで、運動量が豊富であり、破壊的なシュートを持つ選手である。