――今年3月にシングル「don’t cry anymore」でデビューして9ヶ月が経ちましたが、デビュー前に、こういうアーティストになりたい、こういう歌を歌っていきたい、など考えていたことはありますか?

miwa:キャロル・キングとかシェリル・クロウが好きだったので、シンガーソングライターになりたいと思ったんです。その時もちろん曲も聴いて、ライブも観に行って親しんでいたんですけど、ああいう自立した女性がすごく格好良くて、自分を持っている人になりたいなと思っていて。バラードでも、激しいアップテンポの曲でも、失恋ソングでも、ハッピーな曲でも、どんな歌を歌っていても一貫して自分が出ているというか。シンガーソングライターって、そこが良い所なんじゃないかなと。他の誰かだったらそうは言えないけど、その人だからこそこういう曲なんだ、という曲を書いていきたいと思ってます。

――こういう歌詞の内容や、メッセージを伝えていきたいという考えはありますか?

miwa:特に意識はしていないんですけど、デビュー前は19歳で、まだ20歳なので分からないこともいっぱいあるけど、今の年齢なりに思うことだったり、共感してもらえることとか、伝えられることもあるんじゃないかな、っていつも思っていて。特に背伸びをしないというか、本当に今感じることに素直になって、出していけたらいいなと思ってます。

――デビューから9ヶ月の間に変わったと感じることはありますか?

miwa:やっぱり忙しくなると、この明るい状態でいられない時が結構あって(笑)。ちょっとしんどいなと思う時に、周りの人に当たってしまったりする時もありますね。追い詰められないと、普段は割とこんな感じなんですけど。楽曲制作中とか結構、スケジュールが厳しくなってくると、段々心に余裕がなくなってくる、みたいな。

――今回で4枚目のシングルとなりますが、制作作業は作品の数を重ねても変わらないですか?

miwa:そうですね。毎回、違う苦しみがあるというか。やっている曲の内容も違うし、楽曲に対するテーマとか思い入れとかもそれぞれ違うので。毎回試行錯誤でやってるので、まだ慣れるとかが全然無いです。

――追い詰められた時、頭を切り替えたり、リラックスするためにするようなことはありますか?

miwa:人と話していると落ち着くというか、話していることによって考えがまとまることもあって。友達に連絡して、ご飯を食べに行ったり。そんな状況でもない時は、もうひたすら映画を観に行ったり。時間が無い中でも本を読んで、心を落ち着けたり。何か得るものがあるんじゃないかなって思ってますね。

――前回のシングル「chAngE」ではエレキギターを弾かれてましたが、基本的なスタイルとしてアコースティックギターを弾かれているのは、何かこだわりがありますか?

miwa:アコースティックギターはシェリル・クロウの影響で始めたんですけど、弾いてみたらすごく好きになって。それまでピアノは弾いたことがあったんですけど、アコギは初めてで。中学ぐらいから弾いたんですけど、最初は手が痛くて全然弾けないし、上達もしないし嫌だったんですよ。コードを弾けるようになって、弾き語りが出来るようになった辺りから、すっごく好きになって。曲作りも一緒だし、アコギに対する想いは本当に強くて。私には師匠がいるんですけど、今のアコギは師匠のを一年掛けて口説き落としたというか(笑)。「それ欲しい!」ってずーっと言ってて、最後は「いいよ…。」みたいな感じで先生の方が折れたというか。その間に初めてバイトをして、お金を貯めて買った想い出もあるし、今ではすごく大切な物ですね。