初めてアフリカ大陸で行われた大会の決勝は欧州同士の戦いで、どちらが勝っても初優勝という劇的な設定になった。

オランダの入りは堅い印象で、ファウルが多い。プレミアのハワード・ウェッブ主審は、最初は注意だが、次はカードを出すという厳格な審判だけにオランダのファウルの多さは気になる。
スペインは自分たちのペースではあるが、こちらも少々堅く、決定的なシーンは作れない。決勝という雰囲気が両チームに重くのしかかっているのかもしれない。

38分にオランダがコーナーキックでチャンスを作るが、マタイセンが空振り。39分、43分とスペインがFKを得るが、決まらない。

後半に入っても、オランダのフォウルは多い。56分にハイティンハに警告が出るが、これで計5枚目のイエローカードとなった。60分にナバスがペドロに代わって入る。攻撃にアクセントをつけるために、スペインがまず動いた。
この交代のタイミングにオランダが立て続けにチャンスを作り、62分にロッベンがゴールを狙うが、カシージャスが足で止め、ビックチャンスを逃した。76分にはビジャがゴールを狙うが、DFに止められる。その後も、スペインが攻めるが決まらず。延長戦が見えてくる。
86分にスペインはシャビ・アロンソに代え、セスクを投入。延長を意識した交代だろう。

延長戦に入るとオランダは99分に守備の要、デ・ヨンクに代えてファン・デル・ファールト、105分にファン・ブロンクホルストに代えて、ブラーフェイドを投入し攻撃に刺激を与えるが、決めきれなかった。
延長後半、スペインは最後の切り札トーレスをビジャに代えて投入。スペインはこれですべての手を打った。109分にハイティンハが2枚目のイエローで退場。オランダは残り11分を10人で戦うことになった。

さらにオランダを悲劇が見舞う。115分にFKのチャンスを得て、スナイデルが打ったボールはゴールラインを割る、明らかにスペインの壁に当たっていたが。判定はゴールキック。オランダは抗議をしたが、当然変わらない。そのすきをつくように、スペインがボールを回し、トーレスがファーサイドのイニエスタに出すが、DFにあたる。そのボールはセスクの前に転がり、セスクはイニエスタに。イニエスタはそれをそのままゴールに蹴り込み、待望の1点がスペインに入った。116分だった。

試合はそのまま1−0でタイムアップ。初対決で初優勝を賭けた戦いはスペインの勝利となった。


オランダ 0−1 スペイン
[得点] 116分:イニエスタ

オランダ:ステケレンブルク、ファン・デル・ヴィール、マタイセン、ハイティンハ、ファン・ブロンクホルスト(105分:ブラーフェイド)、ファン・ボメル、デ・ヨンク(99分:ファン・デル・ファールト)、スナイデル、ロッベン、カイト(71分:エリア)、ファン・ペルシー

スペイン:カシージャス、ラモス、ピケ、プジョル、カプデビラ、ブスケツ、シャビ・アロンソ(87分:ファブレガス)、チャビ、イニエスタ、ペドロ(60分:ナバス)、ビジャ(106分:トーレス) 


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