マンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督が、FWウェイン・ルーニーに対して激しい怒りを示した。アストン・ヴィラとのカーリングカップ決勝戦後、すでにひざを痛めていたのにもかかわらず、同選手がイングランド代表としてエジプト代表との国際親善試合にほぼフル出場したからだ。ファーガソン監督は5日の会見で次のように話している。

「ルーニーの行動にはひどく失望している。彼は交代を求めなければいけなかったからだ。だがそうはせず、86分間プレーした。ウォルヴァーハンプトン戦に出られるかは分からない(6日の同試合でルーニーは欠場)。ファビオ・カペッロ(イングランド代表監督)の責任とは言わないよ。彼はベストのメンバーをピッチに送り出さなければいけなかったからだ。ただ、ルーニーがプレーするとはまったく予想していなかった。ウェイン自身が、ひざの問題があるからと、そう言っていたんだ。だが実際は、彼は考えを変え、ノーと言うことができなかったんだよ」

また、ファーガソン監督はルーニーのひざを悪くした原因には、カーリングカップ決勝が開催されたウェンブリー・スタジアムのピッチコンディションもあると訴えている。マンUはアストン・ヴィラ戦でFWマイケル・オーウェンも負傷し、予想より深刻な筋肉のケガだった同選手は、シーズン中の復帰ができなくなった。ファーガソン監督は「ああいったピッチでプレーするのは、本当に難しいんだ。まるで畑のようで、その上で選手たちにプレーさせるなんて信じたくなかったね」と語った。

ただし、オーウェンが医務室に入ったのと同時に、マンUは別の「オーウェン」が復帰することになった。ひざのケガなどで18カ月も戦列を離れているMFオーウェン・ハーグリーブスのことだ。ファーガソン監督によると、2008年9月を最後にピッチから遠ざかっていた同選手が、試合に出られるようになったという。ハーグリーブスは11日、リザーブチームとしてマンチェスター・シティとのダービーに出場する予定で、良い結果が得られた場合は、実質的な復帰となる。

また、FWフェデリコ・マケダも復帰に近づいており、来週頭にはチーム練習に参加する模様。さらに、キャプテンのDFリオ・ファーディナンドも腰の痛みが回復しており、ミランとのチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦セカンドレグでは、DFネマニャ・ヴィディッチとコンビを組むことになりそうだ。