JUJU(撮影:野原誠治)
 2006年11月に発表したシングル「奇跡を望むなら...」が2007年度USEN年間総合チャート(J-POP)で1位を獲得した、米・ニューヨーク在住のシンガー、JUJU。今年4月からは、12ヶ月連続・全12回開催のカヴァーライブ「ジュジュ苑」をスタートさせた彼女が11日、14年に渡るニューヨーク生活で育んだ音楽感性を存分に注ぎ込んだ至極のミニ・アルバム「My Life」を発表。タイトル曲の「My Life」は、JUJUが3年間にも渡り温め続けた最愛の一曲で、彼女のルーツでもあるジャズをベースにした本領発揮となる楽曲となる。

――「My life」は3年前から温め続けてきた曲とのことですが、今このタイミングで発表されたのには何か理由があったのでしょうか?

JUJU:この曲が完成する前に、2004年の8月にデビューして、11月に2ndシングルを出したんですが、その2枚が全く売れなかったんですね(笑)。それで、このままの状況で出し続けてもどうしたらいいか分からないし、「これだったら勝負できるかも」「これだったら色々な人が聴いてくれるかも」と納得できるものが出来るまで、集中して制作しましょう、という期間に入ったんです。

 結局、2006年に「奇跡を望むなら...」という曲を出すまでの2年間、ずっとニューヨークで制作だけをすることになるんですけど、「奇跡を望むなら...」はその制作期間に入って半年以内に出来ていた曲だったんですよね。でも、ずっと放置されたまま、誰もノータッチで(笑)。ポップスから歌謡曲風からレゲトンまでみたいな、もう本当に色々なタイプの曲を作っていたんですけど、作れど作れどレーベルサイドからは、どれもOKが出ないまま時間がずっと過ぎていって(笑)。段々と私を含めたニューヨークの制作チームも疲れてきて、そんな時に、「この曲が世に出せたら、悔いのない一曲を作って下さい」とプロデューサーに言われて出来たのが「My life」だったんですよ。

 それで「これです!」と出したら、「いい!だけど、今リリースすべきじゃない!」と言われたんですね。「はぁー、またダメかよ…」と思っていたら、数ヶ月後にそのプロデューサーが「この曲を出しましょう」と言ってきたのが「奇跡を望むなら...」で。でもその時はすでに作ったのが1年半ぐらい前で、「何でしたっけ、その曲?」みたいな感じで(笑)。でも、「分かりました、この曲が最後の曲になるかも知れないつもりで頑張りましょうね」と言って、「奇跡を望むなら...」をもう一回イチから作り直してリリースしたら、ちょっとずつ状況が良くなってきて。それで今回、「ミニアルバムを出しましょう」という話の中で、「このタイミングでならリリースしていいんじゃないの?」ということになり、ようやく日の目を見たんです。

――長かったんですねぇ…。

JUJU:長かったですねぇー(笑)。でも、「この曲を出せて、本当に良かったぁー」と思って。

――ライブではやっていたんですか?

JUJU:全くの手付かずで、やってないです。デモとしては出来ていたものの、「どうやったらライブで出来るんだろうなぁ?」と、ちょっと解決できていない部分もあって。未発表曲をライブでやることはよくあるんですけど、この曲に関しては「練り直しが必要だな」という気持ちもありながら3年経ってしまって。今回ようやく本腰を入れて練り直して、これからはライブでも出来るなと。

――リリースが決まってからレコーディングするまでは、結構スムーズに進んだんですか?

JUJU:いやいや!もう途中でみんなが音を上げそうになるぐらいの紆余曲折が(苦笑)。