インタビュー：JUJU「この曲を出せて、本当に良かった」
――12ヶ月連続カヴァーライブ「ジュジュ苑」の第1回を観させて頂きましたが、今までの作品でも必ずカヴァー曲を収録されていますよね。他のアーティストの曲をカヴァーするというのは、原曲のファンもいるけれど、自分のオリジナリティも出さなくてはいけませんよね。ある意味、自分のオリジナル曲よりも、むしろ大変な部分もあると思うのですが、毎回カヴァー曲を入れようというアイディアは最初からあったんですか？
JUJU：私は小さい頃からずっと何よりも音楽が大好きで、本当に色々なジャンルの音楽を聴いてきたんです。3歳の時に歌い始めて以来、歌を歌うこともずっと好きで、ちょうどその頃、初めてカラオケというものが世の中に出てきたんです。でも、大の洋楽好きとしては、カラオケで見付けたら絶対に歌ってみたい洋楽の曲がいっぱいあるものの、そういうのは大抵カラオケに無い曲だったりするケースも多くて。それで「この曲を歌いたい！」という思いから、それならカヴァーしちゃえみたいな。カラオケ好きがこうじて、カヴァーをするようになった感じです。だからカヴァーライブはただ楽しいばかりで（笑）。――洋楽好きでありつつも、松任谷由実さんとかも小さい頃から好きだったんですか？
JUJU：大好きです。――ジュジュ苑第1回の時は「出逢い」というテーマがあったから「ANNIVERSARY」を選曲されたのかと思いますが、今回収録されている「海を見ていた午後」も、以前からカヴァーしたかったんですか？
JUJU：そうですね。昔から「いつかは！」と思ってました。私、本っ当にユーミンマニアで、ジュジュ苑の時も、レコーディングをする時も、マニアックな選曲になりがちなんです。でも今回は、夏にまつわるユーミンの曲だったらこの曲！という曲が何曲もあって、結構迷ったんですけど、割とメジャーな選曲で行こう！ということで「海を見ていた午後」を選びました。ユーミンは本当にやりたい曲がいっぱいあるんです！――今後のジュジュ苑でも披露されそうですね。
JUJU：毎回「今月のユーミン」というコーナーが！（笑）。その内、調子に乗ったら、モノマネで歌うかもしれないですけど（笑）。――ご本人にお会いしたことは無いんですか？
JUJU：無いんです。コンサートに行って、遠くから見たぐらいです。モノマネしてたら、さすがに怒られそうですけどねー（笑）、でも是非いつかお会いしたい方の一人です。――ライブのMCでも思いましたが、しゃべりが上手いですよね。
JUJU：ありがとうございます！（笑）。―― すごく上手くお客さんをあしらうと言うか、キャッチボールというと若干フレンドリーに聞こえますが、突き放すでもなくベッタリでもなくというか。曲に入る時のタイミングとか面白いなと。
JUJU：自分の中でラチがあかなくなってくると、歌ってごまかすんですよ（笑）。「しまった、喋りすぎたぁー！じゃあ、そろそろ」って。――ジュジュ苑は毎回12曲で全12回というのは、リハーサルまで考えると結構ハードかと思いますが、アレンジはどのようにして決めているんですか？
JUJU：今までのリリースでカヴァーを入れる時は、アレンジはオリジナルから全く変えているケースが多いんですけど、ライブでは、オリジナルの良さというのも生かしつつ、あまり崩さずにいけるものは崩さずにやって、思い切り崩せるものは崩していったりと、ケースバイケースでやっています。私は昔ヒップホップのDJをやってたんですけど、よく全然違うインストとアカペラを混ぜたりなんてことをしていたんです。今のバンドのバンマスも昔DJをやっていたので、二人で「このトラックの上で、これをやったら面白いね！」なんて言いながら、同じような感覚で、あーでもない、こーでもないと楽しみながら話し合って決めています。――「いいライブができた」と感じるのはどんな時ですか？
JUJU：お客さんとの心の距離が近いと感じた時ですね。ニューヨークでのライブではアメリカ人の性格もあって、すごく距離が近いと感じていたんですけど、最近、日本でのライブでもそれがやっと体験出来るようになってきたなと思っています。「今日は本当に楽しかった」と思えるライブができた時って、お客さんが泣いたり笑ったりするのがすっごく分かるんですよね。そんな時は、「今日はいいライブができたなー」と思います。
