リバプールのラファエル・ベニテス監督が、1月の移籍マーケットで獲得したMFハビエル・マスチェラーノの能力を絶賛。今後、リバプールの中盤で鍵を握る存在となるだろうと語った。

 昨夏、アルゼンチン代表のチームメイトであるFWカルロス・テベスとともに、ウェストハムに加入したマスチェラーノ。しかし、下位に低迷するチームの中で出場機会がほとんど与えられず、不遇を囲った。そんなマスチェラーノに目をつけたのが、ベニテスだった。今シーズン、コリンチャンスとウェストハムの2チームでプレーしていたことから、一時はリバプール入りが暗礁に乗り上げたが、最終的にはFIFAが特例で移籍を認めている。

 ドイツ・ワールドカップでアルゼンチン代表の中心選手として活躍したマスチェラーノについてベニテスは、スペイン代表のMFシャビ・アロンソとポジションを競わせる方針を明らかにしている。

「ハビエルはリバプールで2試合に出場しているが、どちらも素晴らしいパフォーマンスだった。キープ力にも優れているし、タックルも上手い。それに、ボールを奪い返す闘争心がある。我々にとって貴重な存在になるのは間違いない。パスはもちろん、チームメイトをサポートするポジショニングや、パスコースを作り出すのが上手い。彼のようなタイプは、ウチにはあまりいない。中盤の底を務めるシャビ・アロンソとポジションを争うことになるだろうね。モモ・シッソコやスティーブン・ジェラードは攻撃が好きな選手だ。チームのバランスを取る意味でも、ハビエルの存在は大きい」

 首位マンチェスター・ユナイテッドと勝点21の大差をつけられているリバプールにとって、唯一獲得のチャンスを残すタイトルはチャンピオンズ・リーグのみ。2シーズン前の歓喜の再現を狙うベニテスがキープレイヤーに指名したマスチェラーノは、イングランド屈指の名門で汚名を返上することができるだろうか。