レアル・マドリーの監督に就任するつもりはないと語ったベニテス<br>【(C)Kiminori Sawada】

写真拡大

 リバプールのラファエル・ベニテス監督が、レアル・マドリーの監督就任説を完全否定。「今の仕事に満足している」と語り、母国スペインのビッグクラブで指揮を執るつもりがないことを明らかにした。

 ファビオ・カペッロ監督にクラブの改革を託した今シーズンのレアルだったが、ここまで思うような結果を残せず、監督交代はすでに既定路線。そして、後任候補の最有力として名前が挙がっているのが、チャンピオンズ・リーグの決勝トーナメント1回戦でバルセロナを破り、ベスト8進出を決めたリバプールの指揮官ベニテスだ。しかし、このスペイン人監督は、母国に戻って仕事をするつもりがないと明言している。

「新聞では、いつもレアルのことが書かれる。レアルの首脳陣と会合を持ったと書いていた新聞もあったほどだ。全くのデタラメだがね。私は、リバプールでの仕事に満足している。最高のサポートを受けて仕事をしているからね」

 さらにベニテスは、リバプールを買収したアメリカ人実業家のジョージ・ジレットとトム・ヒックスの2人と、クラブの将来について意志の疎通を図るつもりのようだ。

「リバプールは新体制に移行しており、監督としてもオーナーの2人と話をする機会をぜひ作りたい。彼らとは、まだ一度しか話せていないからね。私としては、出来るだけ早く、クラブの将来について意見を交換したいと思っている。何も補強資金のことばかり話すわけではない。クラブの成長を促進するプランについても意見を聞きたい。近い将来だけじゃなく、100年後のクラブにも役に立つプランを考えなくてはならないと思う」

 3月末に予定されている“トップ会談”を心待ちにしているベニテス。2人のアメリカ人実業家が持つ潤沢な資金力をバックに、イングランド屈指の名門リバプールの黄金期再現を託されたスペイン人監督にとって、“レアルの監督”というポストはさほど魅力的ではないのかもしれない。