リバプールのFWディルク・カイトが、プレミアリーグ挑戦一年目のシーズンを振り返り、「もっとゴールを奪えたはず」と語った。

 昨年8月にフェイエノールトから移籍したカイトは、シーズン序盤からリバプールの前線でポジションを獲得。すでに10ゴールを奪う活躍を見せているオランダ代表には、指揮官のラファエル・ベニテスも絶大な信頼を寄せている。しかしカイトは、自らのプレーに満足していないと語る。

「本音を言うと、もっとゴールできると思っていたんだ。内容は良かったけど、チャンスで外した試合もあったからね。でも、まだシーズンが終わったわけじゃない。監督にはシーズン終了までにあと8ゴールと言われたけど、その目標に向かって全力を尽くしたいね。ただし、重要なのはゴールだけじゃない。僕にとって今一番重要なのは、チャンピオンズ・リーグで準決勝に進むことと、リーグ戦を4位以内で終えることだ」

 一方リバプールは、アメリカ人実業家のジョージ・ジレットとトム・ヒックスによるクラブ買収を正式に発表。この結果、潤沢な補強資金を手にすると見られるベニテス監督は、シーズン終了後に大型補強を敢行する見通しで、大物FWの獲得も視野に入れていると伝えられている。この報道に対し、カイトはポジション争いの激化を歓迎している。

「新聞には目を通しているけど、彼らの書くことにはあまり惑わされないよ。クラブにとって一番重要なのは、本当に必要な選手を獲得することだ。監督がストライカーを連れてきたとしても、僕にとってはライバルが1人増えるだけさ。その結果チームが強くなり、その分僕も成長できるだろう。それに、『30ゴールは確実』なんて言われる選手だって、プレミアで活躍できる保証なんてどこにもないからね。僕だってまだ1年目だし、これからもっと適応できると思う」

 精力的なプレースタイルと豪快なフィニッシュワークで、1年目からリバプールファンのハートを掴んだカイト。ハードワークが身上のオランダ代表が、プレミア屈指のゴールハンターとして名を馳せるのも時間の問題だろう。