小中学生に「2ちゃんねる」はちょっと早い?

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   インターネットを利用している小中学生の12%が2ちゃんねるを「よく使っている」と答えた――インターネットのフィルタリングサービスなどを提供しているネットスターが発表した「家庭におけるインターネット利用実態調査」でこんなことが明らかになった。

   調査は、2006年12月25日に実施したもので、ウェブアンケート方式で行われた。対象は、家庭でインターネットを利用している小学1年生から中学3年生までの子どもたちで、有効回答数484件をもとに調査結果を作成した。
   それによれば、「両親がそばにいるときだけ利用する」との回答は全体の3.9%に過ぎず、「両親がそばにいないときのほうが長い(41.3%)」「(いる時もいない時 も)どちらも同じくらい利用(37.6%)」を合わせると、8割近くの子どもが保護者不在のままでネット利用を楽しんでいることになることが明らかになった。
   また、よく利用するサイトとして小中学生が挙げたのは、「ゲームができるサイト」が55.8%で一番人気。「子ども向けポータルサイト」(42.1%)、「漫画、アニメのサイト」(41.9%)、「大人向けのポータルサイト」(32.0%)と続いた。そして、「2ちゃんねる」と答えた小中学生は12.2%、「YouTubeなど動画投稿サイト」としたのは7.2%だった。

   一方、2ちゃんねるでは、ネット利用する小中学生の12.2%が2ちゃんねるを利用していることについて、戸惑いをあらわにする書き込みも少なくない。

「小中学生にとっていい事はここにはないな。人格ができないうちからこんな所に来てはろくな人間にならない」
「2chは最低でもR指定、出来ればX指定にした方が良いと思う」
「小学生は閲覧禁止だろ・・・常識的にかんがえて」
「小中学生に嘘を嘘と見分けられるか?」
「子供が2chなんかやって、歪んだ情報鵜呑みにして耳年間になったらリアル社会に適応できなくなるんじゃねーの?自分の精神を守れないと思うが」

攻撃性に子供が晒されるのは良くない

   2ちゃんねるユーザーの多くも、2ちゃんねるに書き込まれる情報が、必ずしも小中学生にふさわしくないものでない、と考えているようだ。

   子供の心理学や少年犯罪に詳しい新潟青陵大学の碓井真史教授は、

「2ちゃんねるのカキコミにはいい情報もあり、玉石混交。しかし、子供には年齢に応じて見せるべきものがあり、リアル(現実世界)での立場、状況、年齢を無視した場で行われる表現や攻撃性に子供が晒されるのは良くないと思う。大人はその場所だけでのやりとりで済ませることができても、子供は本気にしてしまい、コントロールできなくなってしまう恐れがある」

   と指摘する。