【Netflix新作】ゲイの青年がSM女王様のアシスタントになり...『ボンディング 〜男と女の事情〜』

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大学院に通う大人しい少女が、夜になるとSMクラブの女王様に変貌。そんな彼女の秘密を知ってしまった親友の青年が、夜の稼業のアシスタントとして巻き込まれ...。Netflixオリジナルシリーズ『ボンディング 〜男と女の事情〜』は、気軽に見られる15分前後の全7話シリーズだ。

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哀れなコメディアン、女王様の配下に

ゲイで売れないコメディアンのピート(ブレンダン・スキャネル)は、両親からの仕送りも止まり金欠中。高校の同級生だったティフ(ゾーイ・レビン)にSMプレイの助手を頼まれると、葛藤の末に引き受けてしまう。昼は大学院で心理学のクラスに出席する大人しいティフは、夜になるとボンデージスーツに身を包んだ女王様に変身。怪しげな灯りに照らされた地下の秘密クラブで、客を縛り上げ、悪言を吐き、快楽の海へと導いてゆく。

そんな彼女の下で、恐る恐るアシスタント兼片付け係として働き始めたピート。ダイナーでティフと落ち合うと、彼の初めてのクライアントとなるフレッド(チャールズ・ゴールド)を依頼通り路地裏で「誘拐」し、猿ぐつわをして地下のクラブへと連れ込む。ティフはフレッドの被虐趣味を刺激するため、罵倒するようピートに命令。ゲイのピートは何人かの男性の股間を見てきたことを活かし、これまで見たなかで一番小さいとフレッドの局部を侮辱する。さらに「菜食主義者向けの肉よりも小さい」などと独特の比喩で追い打ちを繰り出すと、フレッドは見る間に絶頂へ。SMアシスタントとしてピートの意外な才能が花開く。

大胆かつ繊細、驚愕の作品

カナダのGlobe and Mail紙は驚愕の作品だと述べている。愉快かつ気の利いた各エピソードは、みだらなSMの世界を探訪。ディープな地下世界を大胆に描写しつつも、繊細な心理描写で唸らせる。女王様の下で秘密のアルバイトを始めたピートは、それをルームメイトに気取られまいと必死。プライドを賭けた攻防が愉快なワンシーンを生み出すなど、爽やかなコメディシーンも魅力いっぱいだ。

シーンによっては、かなり際どいワードやプレイも織り込まれている。第2話で顧客のフレッドは、スーツ姿の自分を拘束して、その上から放尿してくれないかとピートにリクエスト。はじめは困惑していたピートだが、意を決したように実行へ。女王様のティフに導かれるままに、困惑しながらもプレイの道を極めてゆくピート。彼こそ毎話の目玉だと述べるGuardian紙は哀れなコメディアンの青年に好感を抱いた模様だ。

サイズもテーマも新鮮

1話15分強と、気軽に見られる本シリーズ。ムードと長さが絶妙にマッチしているとGuardian紙は評する。軽やかでテンポの良い作品になっており、スムーズで魅力的な雰囲気が出ていると賞賛。珍しい性的趣向を持つクライアントに出会ってゆくにつれ、ピートが従来の固定観念から解放されてゆくという、深く考えずに気軽に見られる内容。15〜20分という視聴時間はそのトーンに最適だ。Netflixがメジャー作品でこのような実験的なサイズの製作に乗り出すのは、過去にあまり例がない。どういった効果を生み出すか楽しみだ、と同紙は期待している。

さらに、LGBTという要素も比較的最近の潮流に乗ったテーマだと言えるだろう。このところNetflixはLGBTのクリエーターを支援する勇敢な動きに出ているとGlobe and Mail紙はコメント。最近ではゲイの青年の社会進出を描いた『スペシャル 理想の人生』がNetflixからリリースされている。本作もこの動きの一翼を担っており、軽いトーンのコメディ作品ながら社会的意義も備えたドラマとなっている。

ディープな世界を軽やかに駆ける『ボンディング 〜男と女の事情〜』はNetflixで独占配信中。(海外ドラマNAVI)

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Netflixオリジナルシリーズ『ボンディング 〜男と女の事情〜』は独占配信中。