28日の準決勝で強豪イランと対戦する日本【写真:田口有史 & Getty Images】

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4チーム中3チームが中東勢 “アジア最強”のイラン、FWアズムンに注目

 UAEで開催されているアジアカップは28日にイラン対日本、29日にカタール対UAEの準決勝2試合が行われる。

 4チーム中3チームが中東勢となる展開のなか、各チームを分析しているのがUAE紙「ザ・ナショナル」だ。アジア屈指のタレント力を誇るイラン、UAEのアルベルト・ザッケローニ監督の手腕などが取り上げられているが、日本に対する印象はいかに――。

 ベスト4進出を果たしたこともあり、開催国UAEでは初優勝への期待が高まっている。準決勝の対戦相手であるカタールについて、スペイン人のフェリックス・サンチェス監督の下で守備が整備され、スピード感あるアタッカーを警戒している。それとともに、同紙が再評価しているのが“ザック”だ。

「彼の就任15カ月間、そして大会の4試合ではかなり良くない印象を持たれていたが、オーストラリア戦でそれは喝采を受けた。2011年のアジアカップでは日本に栄光をもたらした」

 そしてUAEとは別の山となる日本とイランの一戦にも注目している。まずは「大会前から優勝候補」と見られていたイランだ。特に注目しているのはFWサルダル・アズムン(ルビン・カザン)。ロシア・ワールドカップ(W杯)後に批判を受けて代表を引退したストライカーだが、10月に撤回して復帰。オールラウンドな点取り屋として4ゴールを決めていることに触れた。またカルロス・ケイロス監督についても、「協会との摩擦がありながらも就任した2011年以来、リスペクトを受けている」とも記している。

20歳DF冨安の成長を称賛「彼はアジアで最も優れたディフェンダーの1人」

 一方、日本で注目しているのは森保一監督とDF冨安健洋(シント=トロイデン)だ。チームの勝因としては「過渡期のチームにあって、軸のストライカーが不在になったにもかかわらず、モリヤスの戦術的柔軟性、そして熟練した技術、唯一のアジア杯4度制覇チームとしての“血統”を見せている」と、チーム全体での経験値の高さを評価している。

 また冨安については「センターバックの評価はいくつかの実績とともに上がり続けている。20歳ながら、彼はアジアで最も優れたディフェンダーの1人となっている」と高く評価されている。

 アズムンと冨安という攻撃、守備のキーマンが注目されるなか、“アジアの盟主”の座を懸けた両国の一戦は、どちらに軍配が上がるのだろうか。(Football ZONE web編集部)