中国人にとって「清明節」は伝統的かつ重要な行事で、家族全員で墓の掃除をし、先祖を供養する。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国の祝日の1つ「清明節」。2018年は4月5日ー7日が清明節の連休にあたる。清明節は故郷のお墓を掃除し、先祖を供養するため親族が集まるのが習慣で、日本で言えばお盆やお彼岸にあたる祝日だ。中国メディアの今日頭条は3日、日本のお墓をめぐる文化は中国文化の影響を受けていると論じる記事を掲載した。

 中国人にとって「清明節」は伝統的かつ重要な行事で、家族全員で墓の掃除をし、先祖を供養する。記事は日本にも「墓参り」をする日があり、たとえば夏の「お盆」がそれに該当すると紹介。旧暦の7月15日は中国で「中元節」と呼ばれる儒教に由来する行事があり、亡くなった人を弔う儀式が行われるが、飛鳥時代に中国から日本に伝えられた風習である「清明節」や「中元節」が日本でもお墓まりの習慣として定着していると紹介した。

 また、日本の墓地の風景にも触れ、中国と日本ではお墓の形が異なっていることを指摘。中国のお墓は亀の甲羅のように、こんもりと丸い形であるケースが多く見られるが、日本のお墓は細長い石を縦に立てて暮石とし、暮石には漢字が彫られていることを紹介、それゆえ日本の墓地は「見渡す限り漢字だらけだ」と驚きを見せた。

 中国人から見ると日本人の名前は独特だ。中国人の姓は「王」や「李」など1文字であるのに対し、日本人の姓は長いうえに仏式であれば戒名もつけられることが一般的であるため、暮石には数多くの漢字が彫られているのだと紹介した。

 中国人は漢字を読むことが出来るものの言語や苗字に違いがあるゆえに、墓石に刻まれた漢字の羅列も興味深かったようだ。現在、伝統的な行事が徐々に廃れていく傾向は中国でも見られるが、中国を訪れる際は地元の祭日の様子や伝統の食べ物を体験し、日本に存在する中国起源の文化を味わってみるのも良いだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)