ドライバーの目の動きや頭の揺れなどから眠気を検知する技術は実用化されているが、パナソニックがそれを一歩進め、浅い眠気をいち早く検知すると同時に、覚醒状態を保てる車内環境を整える技術を確立。画期的ともいえる眠気制御技術として実用化を図っていく考えだ。

まず、ドライバーのまばたきをカメラ画像で正確にとらえ、眠気レベルを推定する独自のAIを開発。加えて赤外線アレイセンサー「グリッド・アイ」で人の体が放出する熱量を測定し、これから眠気がどう進行していくか推定。それらのデータをもとに空調などを調節し、快適に覚醒状態を維持させる状態にもっていくことが可能となったという。加えて音声などで休憩場所を提案するといった制御も考えられている。

エアコンの温度調整や風量・風向調整ぐらいしか思い浮かばない車内の環境整備だが、たしかに眠くなったときにエアコンの温度が自動に下がってくれれば眠気が収まる可能性は高い。さらに眠気が強い状況を検知した場合はアラートで警告する機構も盛り込まれるようだ。

 

市販車への搭載など実用化に関するアナウンスはまだないが、オフィスなどでも活用できるこのシステム。今年10月にはサンプル対応が始まる予定だ。