オーストラリア戦で最後まで安定したセービングを見せた川島。イラク戦の失態は繰り返さず、ゴールを死守した。(C)SOCCER DIGEST

写真拡大

 ミスは仕方がないにせよ、大事なのはそれを繰り返さないことだ。
 
 オーストラリアとの大一番で、ヒヤリとさせられたのは、後半が始まってすぐのあるシーン。最終ラインとGKの間のスペースにパスを通されると、オーストラリア代表のトロイージが抜け出してくる。吉田と川島がこれに対応するが、既視感のあるピンチだった。
 
 6月のイラク戦、吉田と川島は似たような場面に遭遇している。敵の強引な突破から、吉田と川島の間にボールが転がる。相手をブロックしつつ、川島に取らせようとした吉田だが、背後から迫る相手のチャージを喰らって倒される。川島も取り切れずに、こぼれ球を押し込まれて痛恨の同点弾を許した。
 
 オーストラリア戦はどうだったか。川島が振り返る。
 
「完全にあれは僕のボールだったし、(吉田)麻也はしっかり身体を入れてくれていた。ちょっと、僕が遅れてしまったのですが、最後は取れて良かった」
 
 一度、経験しているシチュエーションだったからかもしれない。「相手が(吉田の)前に入れる状態ではなかった」と、日本の守護神は落ち着いて対処した。
 
 3月のタイ戦以来の完封勝利でロシア行きを決めた日本。9月5日のサウジアラビア戦でも無失点で最終予選を終えたい。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

【PHOTO】日本×オーストラリアの美女サポーターたち♥