英紙が力士の舞台裏にスポットライトを当てた【写真:Getty Images】

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“人気再燃”の相撲を英紙が紹介、力士は「毎日8000キロカロリーの摂取に挑む」

 横綱・白鵬が大相撲名古屋場所13日目に大関・高安を下し、歴代単独トップの通算1048勝目として、元大関・魁皇の記録(通算1047勝)を更新。最終的には1050勝として、14勝1敗で史上最多39回目の優勝を決めた。

 白鵬が打ち立てた金字塔は米メディアから東欧メディアまで世界各地で紹介され、相撲に改めて大きな注目が寄せられている。そんな中、英紙「ザ・サン」では、力士の舞台裏にスポットライトを当て、「毎日8000キロカロリーの摂取に挑み、日々の戦いのために酸素(呼吸)マスクをしながら寝ている」と見出しを打って特集を組んでいる。

 相撲について「1枚の布切れのみ」を着用するところから紹介している同紙。友綱部屋では、毎日3時間以上の朝稽古から1日が始まることなどを伝えている。

 名古屋場所中は力士たちが午前10時半まで稽古をした後、最初の食事の前にファンのサインや写真撮影に応じること、その間に若手力士がちゃんこ鍋を準備することなどをレポート。ちゃんこ鍋は相撲に欠かせぬ存在で、力士たちはそれらを元に1日8000キロカロリーを摂取し、食事を済ませた後には呼吸マスクを着用するなどして数時間に及び昼寝をすることも紹介している。

外国人力士の台頭にも言及、「好きなスポーツ」では2位にランクアップした相撲

 現在、4人の横綱のうち3人はモンゴル人力士となっている。記事でも、相撲は日本を象徴するスポーツであるとする一方、近年はモンゴル人を中心に外国人力士が台頭したと紹介。記事に登場する友綱親方(元関脇旭天鵬)は37歳で史上最年長優勝を果たした人気力士だが、来日後の苦労話は有名だ。「角界のレジェンド」と形容された友綱親方が、来日から半年で部屋から逃げ出してモンゴル大使館に駆け込んだエピソードは日本でも広く知られている。

 先日発表された「好きなスポーツ」に関する全国意識調査では、野球が不動の1位を守ったものの、大相撲はサッカーを抜いて2位にランクアップした。人気が再燃しつつある相撲の舞台裏には、力士たちの並々ならぬ苦悩や努力が存在していると、海外メディアは注目している。