内村航平

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22日、テレビ朝日「報道ステーション」では、前日のNHK杯と4月に行われた全日本の合計得点で172.900点を出し、個人総合9連覇を達成した内村航平のインタビューを放送。内村は、聞き手を務めたスポーツキャスター・松岡修造氏に、これまで誰にも明かさなかったという“ある想い”を語った。

まずはNHK杯での優勝について「白井健三の追い上げもすごかったですけど、そういった“ひりつく”中で勝負して勝てたっていうのは世界で戦う上でも必要」と振り返った内村だったが、今大会で競った後輩・白井の成長には「全然複雑じゃないです」という。

「追い越されても全然何とも思わない。当然だって。下が追い抜いていかないと日本の体操界は、引っ張っているのは僕だけしかいないみたいな見られ方になってしまう。そこで抜かされても、それはもう健三の実力が僕より上にいったということ。東京オリンピックへいい流れだなと見られる」などと体操界全体のことを考えて話す内村だが、選手としては「できれば負けたくないですけどね」と本音も。

また、内村は昨年のリオデジャネイロ五輪で個人&団体で金メダルを獲得。「リオが終わったら、間違いなく航平さんは辞めると思ってた」という松岡氏が「なぜ辞めなかった?」とストレートに質問すると、内村は「本当にやり切ったので、リオで。やり切って『引退するみたいな雰囲気出してみようかな』みたいなのがあった」と驚きの告白。目を丸くした松岡氏に「本当に誰にも言ったことない」と笑顔を見せた。

その理由について、「どういう反応されるんだろうって。ちょっと見てみたかった自分がいて、そこから数ヶ月後に『プロに転向します』。どっかーんっていう、そんな感じですかね」と説明した内村。東京五輪に向けては、「体操は6種目できてこそ。種目別のスペシャリストなんかじゃ何も伝えられない」などと、これまで通り個人総合で勝負をすると意気込むと、インタビューの最後には「辞める気はさらさらなかったですけど。僕はもう東京オリンピックに絶対行くって決めてた」と改めて語った。