宿題をしなかった罰で父親にはりつけにされた少年(出典:http://www.mirror.co.uk)

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遊びたい盛りの子供にとって宿題が二の次になる時はあるだろう。しかし何度も忘れるとなると言って聞かせるだけではなく、厳しいお仕置きをしなければなるまい…そう思う親もいるようだ。そしてこの父親は驚くべき方法で10歳の我が子を罰することにした。その罰がネット上で拡散、大きな物議を醸している。

中国重慶市の永川区で果物屋を営む父親(名前は明かされていない)は、息子の学校の教師から「また、お宅のお子さんは宿題をしていませんね」との報告を受けた。「これは厳しく躾なければ」と思ったのだろうか、父親は10歳になる息子を“はりつけの刑”にし、公共の場に晒したのである。

お仕置きに使われた十字架はプラスチックや棒などで作った父親お手製のものだが、商売用に使っているとみられるプラスチックの空き箱の上に、体を十字架にはりつけられて身動きできない状態で跪かせられている少年の姿はなんとも痛々しい。

その姿を近隣住民が撮影しインターネットに流したことで英紙『Metro』や『Mirror』が報じるところとなったわけだが、英メディアでは「この父親は、息子が世間に恥をさらされれば宿題をするようになると信じているようだ」と、父親の“子供への間違った躾”を指摘している。

この少年は数時間の「お仕置き」を受けた後、解放されている。しかしながらこの写真を見た中国のネットユーザーたちは、父親に対して「やり過ぎだ」と批判している。この父親は地元でも「子供の躾に厳しい」として悪名高い人物でもあったために「子供に対して行き過ぎた躾をしているのは今回が初めてではないのでは」といった疑問の声も寄せられているようだ。

父親は、ネット上で拡散してしまった我が子の写真について「深刻なことではない。ほんの冗談だ」と話しているが、何よりその姿を許可なく撮影しネットに投稿した近隣住民に怒りを抱いており、起訴する意向を示しているという。警察がこの父親を取り調べたかどうかに関しては、今のところ明らかになっていない。

なお、昨年5月に北海道で「躾」のつもりで子供を山に置き去りにした事件が世界中のニュースとなったことを覚えている人は多いだろう。このような事件はどこの国でも起こり得るものだ。昨年7月に、アメリカで39度の砂漠に裸足の幼児3人を置き去りにした母親は「言うことを聞かなかったので躾のつもりでやった」と話していたとされ、世間では“躾と称した児童虐待”も存在するゆえに、実の親子であってもその線引きは非常に微妙だといえよう。中国のこの親子関係が虐待の上に成り立っているのではないことを願いたい。

出典:http://www.mirror.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)