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2016年8月19日に世界中で発売されたSamsungの大画面ハイエンドスマートフォン「Galaxy Note 7」が韓国を中心に大ヒットの兆しを見せています。Snapdragon 820や4GBのメモリ、2560×1440の5.7インチ有機ELディスプレイ、ワイヤレス充電対応、虹彩認証機能搭載、IP68対応の防水機能など、ありとあらゆる機能を詰め込んだ、Androidスマートフォンの最高峰の中身がどのようになっているのかを、分解・修理のプロ集団「iFixit」が速攻でGalaxy Note 7をバラバラに分解して確認しています。

Samsung Galaxy Note7 Teardown - iFixit

https://www.ifixit.com/Teardown/Samsung+Galaxy+Note7+Teardown/66389

Galaxy Note7をバラバラに分解する様子は以下のムービーで確認できます。

Samsung Galaxy Note7 Teardown Review! - YouTube

まずはバックパネルの開閉作業から。iFixit製のツール「iOpner」を使って熱で接着剤を溶かします。



頃合いを見計らって、iFixit製の「iSclack」でバックパネルをパカリ。



ピックのようなツール「Opening Picks」でバックカバーをゆっくりと開けていきます。



ネジを外して……



ワイヤレス充電用のコイルを取り外します。



画像左のカバーにはNFC用のアンテナが搭載されています。



バッテリーケーブルのコネクタを外して……



アンテナを内蔵するスピーカーユニットを取り外します。



続いて接着剤で貼り付いたバッテリーの取り外し作業。



バッテリーは容量3500mAh。サイズの近いiPhone 6s Plusが10.45Whなのに対してGalaxy Note 7は13.48Whとよりパワフル。防水処理も入念に施されているとのこと。



マザーボードの取り外し。マザーボードにはリアカメラユニットがはめ込まれています。



ピンセットでカメラユニットを取り外します。



画像の左がF値1.7で500万画素のフロントカメラユニットで、右が虹彩認証用のカメラ。



マザーボードからリアカメラユニットを取り外します。



赤枠がWinbondのQ32FWXGIGシリアルフラッシュメモリでオレンジ枠がOIS対応ジャイロスコープ。なお、ジャイロスコープはGalaxy S7 edgeの次世代のモデルが搭載されている可能性が高いとiFixitは指摘しています。



マザーボードはこんな形。赤枠がQualcomm製SoC「Snapdragon 820」&Samsun製4GBメモリ「K3RG2G20CMMGCJ」、オレンジ枠がSamsung製64GBフラッシュストレージ「KLUCG4J1CB-B0B1」、緑枠がNFCコントローラー「67T05」



裏面には、オレンジ枠がワコム製タッチコントロールIC「W9018」、赤枠がSamsung製Wi-Fiモジュール「3420S7 G707A3」、青枠がQualcomm製RFトランシーバ「WTR4905・WTR3925」などの各チップ。



イヤホンジャック周りにはゴムのシール。Galaxy Note 7はキャップレス防水でIP68に対応します。



ドーターボードは細長いバーツの集合体でかなりの薄さとのこと。



薄いヒートパイプのような金属は、銅製のリキッド熱分散シールド。



スタイラス「Sペン」をホールドする部分にはプラスチックカバーで保護しています。



Sペンを入れた状態はこんな感じ。ペン先を保護するグレーのカバーが確認できます。



音量ボタンのケーブル



ゴム製のガスケットが搭載されています。Galaxy Note 7は入念な防水処理が施されているようです。



ガスケットは小さな突起で固定されているので、構造を理解していないと取り外しにくいとのこと。



フロントセンサーユニットの取り外し。



赤枠がLEDランプ、オレンジ枠が虹彩スキャン用のIR、黄色枠が近接センサー。



ということで、Galaxy Note 7は、こんなパーツで構成されていました。



iFixitによると、Galaxy Note 7の分解・修理難易度は10段階の4で、中程度の難度。その理由として、多くのコンポーネントがモジュール式で交換できること、ケーブル・配線は分解することなく取り外せること、背面パネルの交換が専用工具なしでは困難なこと、前面・背面のガラスは強力な接着剤で取り付けられているので曲面のエッジスクリーンを損傷することなく交換するのは不可能なこと、を挙げています。