話は変わるけど、カタールのドーハでリオデジャネイロ五輪アジア最終予選(兼アジアU-23選手権)が開幕して、U-23日本代表はグループリーグ初戦で北朝鮮に1-0と辛勝したね。
 
 白星発進という結果は素直に称賛したい。ただ内容を見る限り、悪いけれど、「オリンピック本選に出るようなチームではない」と感じてしまったよ。パスはつながらないし、守備でもクリアばかり。試合後、手倉森監督が「(今後)これよりもひどい試合をやるはずがない」と言っていたようだけど、それぐらい試合内容は低調だった。
 
 攻撃のバリエーションや1試合を通じての内容は、北朝鮮のほうが上回っていたよ。日本から勝利への気迫は伝わってきたけれど、内容は褒められるものじゃなかった。これからレベルの高い相手と対戦した時、今のままでは苦戦必至だろうね。そういう意味で、内容が悪いながらも勝利したのは大きかったけど、攻守両面の課題が多く目に付いたよ。
 
 期待された南野のパフォーマンスはパッとしなかったし、個々のプレーもどこか硬く、落ち着きを欠いていた。相手の猛攻に押し込まれる形で、日本のファウルも多かったね。戦前の予想どおりに苦戦した感は否めないね。少なくとも、“アジアの横綱”というサッカーではなかった。
 
 これまで日本は5大会連続で五輪本選に出場したけど、今回出場権の獲得に失敗したら、2020年の東京五輪に向けて不安が一気に膨らむ。それは裏を返せば、ここ数年の選手育成に「失敗」の烙印が押されるということ。
 
 今のU-23日本代表を見て思うのは、チームにも選手にも「華がない」ということ。メディアも必死になってネタを探しているけれど、いまひとつ注目度が上がらないよね。こういう状態だと、選手の名前も憶えづらいんじゃないかな。