ドコモも5分以内1700円の通話し放題に参戦 各社1700円プランには逆に高くなる地雷がある?

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通話をあまりしないユーザーにとって朗報となりそうだ。
NTTドコモは、月額1700円(税別:以下同)の新料金プラン「カケホーダイライト」を発表した。

これにより、au、ソフトバンクと続きドコモも1700円プランを投入したこととなる。

●1回5分まで無制限が共通
今回発表された新料金プランは、元をたどるとauが発表したプランに他社が追随したものとなる。
それらのプランが共通しているものは以下だ。
・月額1700円
・1回5分まで通話無料(回数制限なし)
・超過分は30秒あたり20円
・組み合わせられるデータ定額制に制限がある

※これ以外に、家族割引と2年契約(ドコモはファミリー割引のみ)を組んでいる場合は5分を超えても無料で通話できるなどがある。

通常の通話し放題プランは2700円だ。1000円安くなる今回の「カケホーダイライト」プランは、通話をあまりしない人にはお得と見えるかもしれない。

しかし、実はそうではなかったのだ。

●総合的な金額はあまり変わらず
新料金プラン自体は1000円安い。
しかし、組み合わるパケット定額プランの選択には、制限があるのだ。
各キャリアが最小料金として設定している月間2GBまでの通信に対応したパケット定額プランに対応してないのだ。

つまり、最低でも、3GB(au)ないし、5GB(ドコモ、ソフトバンク)プランで契約する必要がある。

au
・スーパーカケホ 月額1700円
・LTE NET 月額300円
・データ定額3(3GB) 月額4200円
合計 6200円

ドコモ
・カケホーダイライト 月額1700円
・spモード 月額300円
・データMパック(5GB) 月額5000円
合計 7000円

ソフトバンク
・スマ放題ライト 月額1700円
・S!ベーシックパック 月額300円
・データ定額パック・標準(5GB) 月額5000円
合計 7000円

一見横並びに見えるが、実は、利用できるパケット定額プランに差があり、それで総額が変わってしまう。
・au 月額6200円
・ドコモ、ソフトバンク 月額7000円

といった具合だ。

通常の通話し放題(月額2700円)と月間2GBまでのパケット定額プランで契約した場合、
逆に、月々の料金が安くなるという逆転現象が起きるのだ。
各社の利用料金(共通)
通話し放題プラン 月額2700円
インターネットサービス料 月額300円
パケット定額プラン(2GBまで) 月額3500円
合計 6500円
なんと、このように、ドコモとソフトバンクは1700円プランで契約しないほうが安くなる。

月の通信量は最小で良い場合、「カケホーダイライト」プランは、
au以外では逆に、月額料金が高くなりかねないので注意したい。

●ドコモは、家族シェアで安くなる
メリットに欠ける印象のある「カケホーダイライト」プランだが、ドコモに限れば、ある方法で安くできる。
それが、家族シェアだ。家族の2台目に利用する方法だ。

親回線が、シェアパック15(15GB)という1万2500円のプランを契約している場合、子回線はシェアオプション月額定額料 (500円/月)の契約でも「カケホーダイライト」契約が可能となる。
具体的には
・カケホーダイライト 月額1700円
・spモード 月額300円
・シェアオプション 月額500円
合計 2500円

4人家族でシェアした場合は、従来プランよりも安く維持できそうだ。
また、auやソフトバンクでも、対象の固定回線インターネットと組み合わせると安く維持することも可能となる。
しかしパケット定額プランが高めに設定されていることもあり、1000円まるまる安く利用するわけにはいかなさそうである。

話題の「カケホーダイライト」プランだが、あくまでも、
・月間のデータ量が2GBで収まらない
・通話をあまりしない
・ややヘビーなネットユーザー
こうした利用者に向けた料金プランだということに注意したほうがいいだろう。


布施 繁樹