前回、おカネの正体について「債務と債権の記録」であり、かつ政府は「債務」にならない形でおカネを発行することができる、と解説した。読者の現金紙幣という「債権」は、日本銀行の「債務」。読者の銀行預金という「債権」は、銀行の「債務」。無論、国民一人一人にとって「おカネ」は重要である。とはいえ、国家全体で各人のおカネ(債権=債務)を集計すると、政府の通貨発行益分と対外純資産(外国への債権と債務の差額)以