利益好調のアップルだがiPhone依存度が止まらない!命綱のiPhone 6はどんな姿になる?

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●好調を支えるのはiPhone
米アップルは、2014年第3四半期の決算を発表した。それによると、売上は374億ドルで昨年同期比より約6%アップ、純益は77億ドル、一株当たり利益は1.28ドルで約20%のアップとなっている。

好調の要因はiPhoneで、今期は13%増の3530万台を販売した。現在の売上を支えているのは中国をはじめとして、インド、ブラジルなどの新興国だ。iPhoneの売れ筋はiPhone 5s。実はiPhone 5cは予想を下回っていて、高額モデルの方に人気が集中している。

それに対し、iPadは1330万台と9%下回っている。実は詳しく見ると、売上全体も予想を下回っていて、その原因はiPadにある。サムスンなど、低価格からハイエンドまで多様な製品が選べるAndroidタブレットなどのライバル製品が台頭していることが、その大きな理由だろう。

こうした背景もあり、アップルは相対的にiPhoneへの依存度が増した形だ。まさにiPhoneは、これまでにも増してアップルにとっての命綱とも言える状態になっている。

●事前のウワサを検証 主力はどちらになるのか
好調のiPhoneを後押しするように、この時期になると盛り上がるのが次期iPhoneのウワサだ。ジョブズ時代はリークを徹底的につぶしてきたが、近年のアップルは頻繁に出てくる事前のリーク情報を見逃している、実は現在のリーク情報は株価に好結果をもたらしており、株価対策にもなっている面も影響しているようだ。ここで、現時点でのアップルの命綱でもあるiPhone 6情報を確認しておこう。

まずは発売日について、iPhone 5s/5cの発売は昨年の9月20日。例年どおり、金曜日の発売になると考えると、9月19日という予想が主流だ。

そして、気になるのが画面サイズ。5.5インチと4.7インチの2つのラインナップが用意されると見られている。工場への製造指示があったとの報道もあり、おおかたのメディアでは、ほぼ確定的という見方が大勢を占めている。現行機種のiPhone 5sの4インチから、一気に大型スマホサイズ、大画面になりそうだ。この大型化によりサムスンのGalaxyシリーズやソニーモバイルコミュニケーションズのXperiaとも十分に対抗できる。

大画面化でiPhone 6の価格は高額となりそうだが、現在のiPhone 5sが売れていることを考えると、売れ筋は5.5インチiPhone 6になるだろう。一方で、5.5インチサイズは出荷が遅れるとのウワサもてている。こうしたウワサの錯綜は、iPhone発売前ならではの楽しみでもある。

アップルCEOのティム・クックは、「新しい製品やサービスを紹介するのが待ちきれない」とコメントしていることから、9月にはiPhone 6と同時にiWatchも登場するのではとの見方もあり、あと2ヶ月、期待は膨らむ。

発売が近づき、具体的な製品イメージも見えてきた。まだまだ開拓の余地がある新興国市場で、大画面化したて競争力を増したiPhone 6はきっと今後もアップルを支えることができるのではないだろうか。そしてアップルは更にiPhone依存度を増すことになるだろう。
それが今後のアップルにとって、どのような影響を与えるか、注目したい。