野村證券では、NISA口座の仕組みと投資の魅力をわかりやすく伝える「野村NISAチーム」を発足させ、NISA口座利用を呼び掛けている。(写真は、「野村NISAチーム」で、左から持丸真衣子さん、池田香奈江さん、松澤麻衣さん。サーチナ撮影)

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 2014年1月にスタートしたNISA(少額投資非課税制度)は、すでに開設口座数は500万を超えたといわれ、今後は口座の開設実績のみならず、口座の活用にも関心が高まっていく。NISA口座の活用は、実際、どのように行われているのか? 主要な金融機関にNISA口座の取り扱い状況について取材した。

 野村證券では、2013年12月末現在で約116万件の口座開設があり、NISA口座獲得でナンバーワンの実績になった。投資未経験者などにNISA口座の仕組みと投資の魅力をわかりやすく伝える専門の担当として営業企画部に「野村NISAチーム」を発足させ、特に投資未経験者へのNISA口座利用を呼び掛けている。野村NISAチームの持丸真衣子さん(写真:左)、池田香奈江さん(写真:中央)、松澤麻衣さん(写真:右)に、同社のNISA口座の取り扱い状況と、今後の取り組みについて聞いた。

■100万件を大きく超えるNISA口座を獲得

――NISA口座の取り扱い状況は?

持丸 2013年12月末時点で約116万口座の開設申請があり、その後も徐々に口座数が伸びています。購入金額に占める株式と投信の比率では、当初は株式に投資する比率が高かったのですが、徐々に投信が増えているという状況です。

 NISA口座を開設する以前に野村證券に口座があり、投資経験がある方の中には、100万円の枠を一括して利用される方もいます。一方、NISAをきっかけに投資を始める方々の中には、まずは5万円や10万円を投資して様子を見る、また、積み立て投資を始めるという形で口座を活用なさる方もいらっしゃいます。 

――NISA口座で投資される商品の傾向は?

池田 株式では「株主優待銘柄」(株主優待に積極的な企業の株式)、また、「高配当銘柄」(投資金額当たりの配当金額が大きな株式)に人気があります。高配当銘柄は、毎期の配当への課税が免除されるという非課税メリットのわかりやすさから、NISA口座では好まれているようです。

持丸 投信については、さまざまなカテゴリーのファンドがまんべんなく購入されているという状況です。日本株、外国株、外国債券、バランス型、あるいは、REIT(不動産投信)まで幅広く投資され、特定の商品に人気が偏っているということはありません。

■NISA口座にオススメ「野村のワンダフル・シリーズ」

 野村證券では、NISA口座におすすめの投信として「野村のワンダフル・シリーズ」という15本のファンドをご案内しています。お客様の投資に関するお考えに応じて、保守的なお客様には為替ヘッジ付外債に代表される「債券ベース」の商品を、ミドルリスク/ミドルリターンを嗜好されるお客様には「バランス型」の商品を、積極的にリターンを追及したい方には株式やREITの商品を提案しています。また、長期にわたり優良な実績をもつ商品を中心にラインナップ化している点も特徴です。

――野村證券のNISAサービスの特徴は?

持丸 新しく始まる制度ですから、まずは、NISA制度についてわかりやすくお伝えするということに力を入れてやってきました。全国約7000名の営業担当者から、お客様に直接、NISAの仕組み、申込方法、活用方法について丁寧に説明しました。全国の支店で実施したNISA関連セミナーの開催回数は、2013年4月から12月までに合計約2200回、参加人数5万人を超え、現在でもほぼ毎日、全国のどこかの支店でNISA関連セミナーを行っております。

 また、NISAで投資を始めた方々が、4-5年後に「投資を始めて良かった」と実感していただけるためには、損失を抑えることが大切です。投資で失敗しないようにするためには、資産と時間を分散して、長期に運用するという姿勢が大切ですので、投信の積み立てをベースにNISA口座を活用していただきたいと考えています。まずは積み立てを始めて、さらに継続して頂くことを推奨するためのキャンペーンを1月からはじめました。「トリプルキャンペーン」というものです。