――スウェーデンを始めとする北欧では、ユノラフ・エイネモやヨアキム・ハンセンという先駆者がおり、柔術も日本で思われている以上に盛んに行われていました。

「道着を着た柔術の経験も少しはしているよ。でも、ボクシング、レスリングを少し、サブミッション、全てがMMAのトレーニングだからね。全てをやってきた。今でもギを着た練習は試合が決まっていないときは続けている。強くなるためにあらゆる部分でトライしているんだ。

スウェーデンは少し前に法律でMMAが禁じられていた。今も安泰とはいえない。でも、しっかりとして基盤が築かれつつある。正しい人間がこのスポーツをリード、支えようとしている」

――そのなかでレザ・マダディが起こした強盗事件は痛かったですね。

「最悪だよ。でも、それは彼個人の問題でMMAとは何ら関係ない。MMAは素晴らしいスポーツだ。彼が逮捕されたことでMMAが貶められるなんてことはあってはならない。そんなこというなら、犯罪者が過去にどんなスポーツをしていたのか調べればいい。MMAなんて絶対に少ないほうだ。MMAは人間を成長させてくれるスポーツだ。スウェーデンの政治家もUFCが開催されてから、目立って悪意のある発言なんてしていない。未来は切り開かれてきたんだ。

サンディエゴにやってくると、重い選手も多いし、強いレスラーもいる。運動能力が高いパートナーたちと練習している。家族や友人と会うこともなく、練習に集中しているんだ。ユーシンがそうだったようにね」

――アライアンスMMAでトレーニングをしようと決めた理由は何だったのですか。

「フィル・デイビスに負けたからだよ。あの時、気付いたんだ。ベストに勝つには、ベストファイターと練習しなければならないって。つまり、僕を倒すような相手とね。僕にとってUFC3戦目の前のことだった。それ以来、試合前はサンディエゴに来ているんだ。

ずっと気候はいいし、スウェーデンの夏が年中続いているような街だから、とても過ごしやすい。ビーチも近いしね。ただ、ちょっと暑すぎる日もあるよ(笑)。ストックホルムの本当に美しい街だけどね」

――アライアンスMMAに来てから、一番伸びた部分はどこだと思いますか。

「まず、プロフェッショナル・ファイターとして、1日に2、3度しっかりと世界のトップと練習し、それを毎日続けると言う気構えを知ることができた。それが、今の僕の生活の基礎となっている」

――なるほど、では続くジョン・ジョーンズ戦、初めてのヨーロッパからチャンピオンが生まれる可能性について語ってください。

「ものすごく自信があるよ。ここにいて、毎日を過ごしモチベーションも最高だ。JJがテイクダウンをしようが構わない。蹴ってこようが、パンチを打ち込んでこようが、ベルトは僕のモノになる」

■UFC165「Jones vs Gustafsson」対戦カード

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
ジョン・ジョーンズ(米国/王者)
アレクサンダー・グスタフソン(スウェーデン/1位)

<UFC暫定世界バンタム級選手権試合/5分5R>
ヘナン・バラォン(ブラジル/1位&暫定王者)
エディ・ワインランド(米国/4位)

<ヘビー級/5分3R>
ブレンダン・シャウブ(米国)
マット・ミトリオン(米国)

<ミドル級/5分3R>
コスタ・フィリッポウ(キプロス/7位)
フランソワ・カルモン(フランス)

<ライト級/5分3R>
パット・ヒーリー(米国/10位)
カビブ・ヌルマゴメドフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
マイク・リッチ(カナダ)
マイルズ・ジュリー(米国)

<バンタム級/5分3R>
アイヴァン・メンジヴァー(カナダ/10位)
ウィルソン・ヘイス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
クリス・クレメンツ(カナダ)
スティーブン・トンプソン(米国)

<バンタム級/5分3R>
ミッチ・ギャグノン(カナダ)
ダスティン・キムラ(米国)

<ライト級/5分3R>
ジョン・マクデッシ(カナダ)
ヘニー・フォルチ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ジェシー・ロンソン(カナダ)
ミシェウ・プラゼレス(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ローラン・デローム(カナダ)
アレックス・カサレス(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ナンドール・ゲルミーノ(オーストリア)
ダニエル・オミランチョク(ポーランド)