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 ◇第6回WBC1次ラウンドC組 日本8―6韓国(2026年3月7日 東京D)

 世界に「種市がバレた」とSNSが沸いた。20年に右肘じん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、球数を制限するリハビリを経て「全部3球勝負」の意識。侍ジャパンのロッテ・種市の圧巻の3者連続空振り三振が、その裏の3点勝ち越しを呼び込んだ。

 「シンプルに勝ち投手になれたのがうれしかった。チームが勝てたのが一番」。同点の7回に3番手で登板。最速156キロの直球で押し、伝家の宝刀フォークで韓国打線のバットに空を切らせた。

 19年の合同自主トレで当時ソフトバンクだった千賀に師事した。代名詞のお化けフォークをほうふつさせた。フォークの握りや腕の振りを習い、「使ってくれ」と渡されたグラブを宝物にして家に飾っていた時期もある。海の向こうの登板は全てテレビでチェックし「悪くなったら思い返している」とフォークの教えが生きている。

 井端監督は本職が先発でも、中継ぎ起用を見据えて球の強い投手たちを招集した。救援陣は松井、平良、石井がケガで出場辞退した中で存在感が増す。指揮官は「良いボールで流れを引き寄せてくれた」と称えた。

 試合前に仕事で球場を訪れたロッテ前監督の吉井理人氏の激励を受けた。「吉井さんに育てていただいた。次も頑張りたい」。将来的なメジャー挑戦を希望する右腕が、WBCデビュー戦で勝利投手となった。(神田 佑)