その去就について大きな注目を集めるレアル・マドリーのMFデイビッド・ベッカム(31)が、スペインのフットボール誌‘Futbolista ’のインタビューで自身の契約更新についてその心境を語っている。

「間もなく解決するだろう」と明かしているベッカムは、この6月でレアル・マドリーとの契約が満了となり、1月1日から他のクラブとの交渉も自由に行える身となっているが、今のところはレアル・マドリーとの交渉を最優先と考えているという。そして、何かしらの決断を迫られた時にはまず家族の幸せを優先としているとも。

「昨年も契約延長の交渉はしていた。会長や監督が替わって多くのことが変わってしまったから、また話し合っていく必要があるけれど、解決するのにそんなに時間もかからないと思う。家族も僕もマドリーの街やレアル・マドリーというクラブでとてもハッピーだ。僕にとって家族の幸せはフットボール以上のものだからね」。

レアル・マドリーに移籍して以来無冠のベッカムは、ファン同様タイトルに餓えている選手の1人。「個人的にもここでタイトルを獲りたい。レアル・マドリーでまだ何のタイトルも手にしていないからね。チャンピオンズリーグだけじゃなくて、僕らには可能な限りのタイトル獲得を目指していかなければならない」と3シーズン無冠の悔しさをのぞかせ、この3シーズンで6人もの監督、3人の会長が替わるという異常事態が選手の士気にも影響を及ぼしたと言及。そういう意味でもカペッロ監督の就任は喜ばしいことであり、練習での厳しいトレーニングや自主トレを含め日々の鍛錬が向上につながると考え、バルセロナ優勢の時代に終止符を打つと自信を見せる。フットボールに専念できる状況にようやくなったと言いたいのだろう。

「僕らは厳しいトレーニングを積んでいるし、バルセロナを打ち破り、彼らより優れていることを証明するため良いステップを踏んでいる。僕らの目標はヨーロッパ、そして世界でも最高のチーム、バルセロナよりもっと強くなること。そのためにはチームが結束し、努力し、自分たちの力を信じることが大切だ」。

バルセロナへのライバル心を剥き出しにしたベッカム。インタビューでのベッカムの言葉からは暗礁に乗り上げたとされるレアル・マドリーとの契約延長が一転、合意に近づいていることがうかがえる。その一方で、レアル・マドリーから出ていくことが「間もなく解決するだろう」ともとれなくもない。ベッカムがはっきりした答えを出すまで様々な憶測を呼びそうだ。