レアル・マドリーの指揮官ファビオ・カペッロがアントニオ・カッサーノに最後通告をつきつけた。チーム練習でも他のメンバーとは別メニュー、ミニゲームへの参加も禁じ「私のプランには入っていない」という無言のメッセージをカッサーノにダイレクトに送っている。

カペッロ監督は2007年に入って2日目となった3日のチーム練習を最初の50分はジムにてフィジカル強化のトレーニング、その後グラウンドでボールを使った練習、ミニゲームと2部構成で実施。ジムでのトレーニングは他のチームメイトらとともに行ったカッサーノだが、その後グラウンドでの練習ではメンバーの輪から外れ、ラウル・ブラボとともに別メニューをこなすことに。年明け初戦となるデポルティーボ戦に向けチームを2つに分け、戦術確認を含めたミニゲームでもカッサーノとラウル・ブラボは参加することなく外から眺めるだけとなった。

何度か問題を起こしてきたカッサーノをこれまでは擁護してきたカペッロ監督だが、とうとうその問題児カッサーノに見切りをつけたということだろうか。その去就も宙に浮いたままとなっているカッサーノ自身はレアル・マドリー残留を望んでいるようだが、彼をチーム内での不満分子と見るカペッロ監督はカッサーノがイタリアのクラブに移籍することに期待しているようだ。タイトル獲得を目指す上でチームの結束は必要不可欠であり、余計な問題は抱えたくないというところが本音だろう。加えて、新たに加入したゴンサロ・イグアインを構想に入れていることもはっきりしている。

カッサーノがカペッロ監督からも見放された感は否めない。彼の置かれている状況はますます厳しくなるばかりだ。果たしてその去就はいかに?