大谷翔平、偉業達成の裏に敵将の“葛藤” 今だから明かす本音「品位を汚したくなかった」
マーリンズの前監督のシューマッカー氏…大谷に50号打たれた試合を“解説”
ドジャース・大谷翔平投手の歴史的50号について、偉業を達成した9月19日(日本時間20日)に対戦したマーリンズの指揮官だったスキップ・シューマッカー前監督が当時を回顧。点差が大きく開きながらも大谷と勝負したのは「野球の品位を汚したくなかった」との思いがあったことを明かした。
大谷は敵地・マーリンズ戦で自身初の3打席連発を含む6打数6安打10打点2盗塁の大暴れ。史上初となる「50本塁打&50盗塁(50-50)」を達成した。1本目の本塁打が49号で2本目が50号だった。試合はドジャースが20-4で勝利した一方的な展開だったが、マーリンズの投手陣は大谷との勝負を避けることはしなかった。
米ポッドキャスト番組「Basement Talk」に出演したシューマッカー氏は司会者から大谷と勝負した理由を問われると「迷いはあまりなかったよ。野球の品位を汚したくなかったんだ。スコアの状況もあったけど。私たちの選手はライバルとして、彼と勝負すべきだと感じたんだ」と説明した。
50号を打たれた場面はスコアはすでに3-12だった。同氏は「1点差の試合や、(マーリンズの)プレーオフに影響する試合であれば、シナリオは随分と違うものになっていただろう。私たちの選手だって(大谷と)同じメジャーリーガーだ。彼らだって、勝負していいはずだ」。緊迫した場面であれば敬遠の選択肢もあったことを示唆した。
「(結果的に)彼は88マイル(訳141.6キロ)のカーブを逆方向に打ったんだけど、(滅多に)起きないことだよ」と大谷のパワーに脱帽。司会者も思わず「彼はエイリアンですね」。これにはシューマッカー氏も「彼は球界屈指のスピードとパワーを兼ね備えている。しかも、サイ・ヤング賞争いする選手だ。(滅多に)起きないことだよ」と二刀流ながら、リーグを代表するスーパーバッターである大谷に敬意を示していた。(Full-Count編集部)